LGエレクトロニクス・ジャパンは2月18日、2010年の液晶ディスプレイに関する戦略発表会を都内で開催した。
冒頭挨拶に立った、LGエレクトロニクス・ジャパン 代表取締役のリ・ギュホン氏は、「LGは昨年ワールドワイドで2,000万台のモニターを販売し、10月には世界第2位になった。そして、2012年には世界NO.1になることを目指している。日本は、消費者が品質に厳しいマーケットだが、そういう場所でLGの発表会を開催することは非常に意味がある。モニター市場は非常に転換が早く、決断力やスピードが必要だ。ユーザー視点で高い技術力によって製品を開発するのが我々の責務であり、No.1への近道だ。大事なことは、付加価値を持つ製品を出すことだ」と述べた。
また、LGエレクトロニクス・ジャパン マーケティング・マネージャー パク・ユングン氏は、日本の液晶ディスプレイ市場では、縦横比が4:3から16:9へというシフトと、21.5インチ以上の大型化という2つのシフトが見られると分析。同氏は、フルHD対応も含めこの市場をリーディングマーケットと位置づけ、市場規模を100万台と予測、今後はこの市場に注力していくという。そしてパク氏は、2010年のキーワードとして「LED(発光ダイオード)」を挙げ、バックライトにLEDを搭載した製品比率を40%まで引き上げるとした。
同氏は、LGエレクトロニクスの強みとして「いち早くトレンドを先取りしたモデルを投入できる点」を挙げ、例としてゲーミングモデルを3カ月で開発して日本市場に先行投入した実績を披露した。また、他社が低価格化によって売上げを減少させている実情を挙げ、LGは今後も比較的単価の高いプレミアモデルを中心に販売し、売上げを維持していきたい考えを示した。
そして、LGエレクトロニクス・ジャパン ブランド・マネージャーの宇佐美夕佳氏は、LEDディスプレイの販売戦略として、まず、スリム・エコ・低電力・軽量というメリットをアピールし、LEDディスプレイの市場を創出することに注力、その上でSuper+Resolutionや3D対応といった高い技術力や環境にやさしい製品であること、高いデザイン性などをアピールし、他社との差別化を図っていく予定だという。
Super+Resolutionは、画面をよりくっきりさせる技術で、3段階の設定が可能だという。同社では、この技術を搭載した最初の製品「E50VRシリーズ」を今年の5月に発売する予定で、価格は正式決定ではないが、23型で3万円前後だという。Super+Resolutionは、今後フラグシップ製品を中心に搭載していくという。また、IPS(In Plane Switching)方式のディスプレイは、今年の第3Qくらいに発売する予定だとした。