日本銀行は18日、政策委員会・金融政策決定会合において、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針について、「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.1%前後で推移するよう促す」ことを決定したと発表した。
景気については、「国内民間需要の自律的回復力はなお弱いものの、内外における各種対策の効果などから持ち直している」との判断を示し、「内外の在庫調整の進捗や海外経済の改善、とりわけ新興国経済の強まりなどを背景に、輸出や生産は増加を続けている。設備投資は下げ止まりつつある」とした。個人消費についても、「厳しい雇用・所得環境が続いているものの、各種対策の効果などから耐久消費財を中心に持ち直している」とした。
先行きの見通しについては、「2010年度半ばごろまでは、わが国経済の持ち直しのペースは緩やかなものに止まる可能性が高い」とし、景気は持ち直しているものの、そのペースは緩やかであると予測している。
物価については、「中長期的な予想物価上昇率が安定的に推移するとの想定のもと、マクロ的な需給バランスが徐々に改善することなどから、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比下落幅は縮小していくと考えられる」とした。
リスク要因としては、「米欧のバランスシート調整の帰趨や企業の中長期的な成長期待の動向など、一頃に比べれば低下したとはいえ、依然として下振れリスクがある」との懸念を表明。また、最近における国際金融面での動きとその影響についても、「引き続き注意する必要がある」と警戒感を示している。