アップルは13日、東京・銀座のApple Store, Ginza(アップルストア銀座)で、学生デジタルコンテストの表彰式を開いた。

アップルストア銀座の3階で開催された学生デジタルコンテストの表彰式

学生デジタルコンテストは、小学生、中学生、高校生、大学生、専門学生を対象に日本法人独自に実施しているコンテスト。自由なテーマで、コンピュータを使って作成した映像作品やプレゼンテーションを対象に募集し、優秀作品を表彰する。今回が3回目の開催で、今回からはMac以外のPCで制作した作品も応募の対象としている。

2009年11月2日から募集を開始し、期間中に応募された約300作品の中から、プレゼンテーション部門のグランプリおよび準グランプリを表彰。ムービー部門ではグランプリをはじめとする6つの賞を表彰した。

特別審査員は、日本テレビ放送網編成局デジタルコンテンツセンターエグゼクティブディレクターの土屋敏男氏、フジテレビジョン編成制作局ドラマ制作センター主任の関口大輔氏、イエローブレインの代表であり、監督・アートディレクターの丹下紘希氏の3人が務めた。

プレゼンテーション部門では、第1次審査として、内容の独創性、メディアとテーマの関連性、説明文の論理性を審査。通過した4人を対象に、13日午後1時から2次審査を実施。第2次審査では、コンテスト当日のプレゼンテーションによって、論旨の明確性、効果的なメディアの使用、時間管理などを審査の対象とし、特別審査員と会場投票によってグランプリを決定した。

プレゼンテーション部門のグランプリは、早稲田大学大学院国際情報通信研究科修士2年 伊賀陽祐さんの「Sheet Metaphor Interface」が受賞。また、準グランプリには宮城県仙台第一高等学校普通科2年 渡邊あきさんの「地球温暖化と排出量取引」が受賞した。

プレゼンテーション部門のグランプリとなった早稲田大学大学院の伊賀陽祐さん

表彰状と副賞のマックを受け取った伊賀さん

準グランプリの宮城県仙台第一高等学校の渡邊あきさん

講評では、「伊賀さんのプレゼンテーションは手振りを含めて、対話形式で進めていたのが印象的だった。また、渡邊さんのプレゼンテーションは伝えたい、知ってほしいという気持ちを強く感じた」といった声が上がっていた。

また、ムービー部門は、グランプリには多摩美術大学情報デザイン学科3年 平野遼さんの「河童の腕」、準グランプリは下鴨中学校パソコン部の4人による「思い出は空に」が受賞した。

ムービー部門グランプリの多摩美術大学の平野遼さん

グランプリ作品の「河童の腕」

表彰状と副賞のMacを受け取る平野さん

ムービー部門準グランプリの下鴨中学校パソコン部の4人

ムービー部門の審査員特別賞として、土屋敏男賞に東京芸術大学映像研究科修士2年 伊藤渉さんの「Storytelling」が、関口大輔賞にHAL名古屋CG学部1年 上松友規さんの「魔法使いごっこ」が、丹下紘希賞に武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科 中川真理子さんなど3人の「HANDS」がそれぞれ選ばれた。また、Mac使用歴1年以内の「初めてのマック賞」には、八女学院高等学校2年の堤裕哉さんなどの「Physics Club~モノづくりの物語~」が選ばれた。

審査員特別賞は、それぞれの審査員から表彰状や副賞が手渡された

ムービー部門の初めてのマック賞を受賞した八女学院高等学校の堤裕哉さん

特別審査員を代表して、日本テレビ放送網の土屋敏男氏は、「作らざるを得ないという気持ちや、この映像でしか表せないという想いがある作品が多く、技術だけにとらわれないものも目立った。作品それぞれに力強い想いが感じられたコンテストだった。コンテストのために作というきっかけで始めた作品だが、そこで何を作ろうかと考えたときに、これまでの10年、20年間生きてきて、自分の中に何があるのか、映像で何が残せるのかということを思ったはず。そこに自分の想いがある。これからも作品を作り続けてほしい」などとした。

講評する日本テレビ放送網の土屋敏男氏