財務省は8日、2009年の国際収支状況(速報)を発表した。貿易収支/サービス収支/所得収支/経常移転収支の4項目から構成される「経常収支」は前年比18.9%減の13兆2,782億円だった。

貿易・サービス収支の黒字幅は拡大したものの、所得収支の黒字幅が大幅に縮小したことから2年連続の減少となった。貿易収支の黒字額は、前年比0.8%増の4兆611億円。輸出額が50兆8,403億円で前年比34.3%の減少、輸入が46兆7,791億円で同36.2%の減少だった。輸出は2年連続、輸入は7年ぶりの減少となった。

サービス収支は1兆9,415億円の赤字。「輸送」の赤字幅が拡大したものの、「旅行」の赤字幅が縮小したことなどで、赤字幅は前年比で1,964億円縮小した。所得収支は前年比で3兆5,185億円(22.2%)減の12兆3,229億円。「直接投資収益」、「証券投資収益」「その他投資収益」で受取の減少額が支払いの減少額を上回ったことなどから黒字幅が縮小した。 同時に発表した12月の経常収支は9,008億円の黒字。前年同月比で452.8%の黒字幅拡大となった。「貿易収支」は6,312億円の黒字となり、前年同月比の増加額は比較可能な1986年以降最大となる8,271億円となった。輸入は4兆4,961億円で、前年同月比2,894億円(6.0%)の減少(14カ月連続)。輸出は5兆1,272億円で前年同月比5,377億円(11.7%)増。前年同月比で15カ月ぶりの増加となった。