「カメラン」ってご存知ですか? 「カメラ」と「ラン(走る)」からなる造語、カメランは、ランニング途中にカメラで気に入った風景やラン友(ランニング仲間)を撮影して楽しむというもの。2007年に東京マラソンが開催され、一気に加速したランニングブームの中で、走るだけではない新しい楽しみ方として注目されているようだ。

カシオから1月に発売されたばかりの耐衝撃・防水・防塵性能を備えたデジタルカメラ「EX-G1」。G-SHOCKで培った"タフネス技術"を駆使して開発されている

いまや平日夜のピーク時は4,500人(※)ものランナーが走るという皇居周辺は、近隣の銭湯にランナーが押し寄せたり、スポーツメーカーによるランナーサポート施設がオープンしたり、ランニング教室が開かれたりと都内でも有数のランニングスポットだ。

そんな中、ランナーたちにはコンディショニングウェアを主力商品とする「CW-X」で知られるワコールが皇居を臨む立地に「CW-X コンディショニングストア 半蔵門」を7日にオープン。「スポーツを楽しむ」というコンセプトのもと、カシオ計算機のデジタルカメラブランド「EXILIM」とコラボしたランナー向け新サービスを展開している。

女ゴコロをくすぐるサービス

CW-X コンディショニングストア 半蔵門は、1月27日にオープンした青山店に続く2店舗目の直営店。ランニングステーション併設型ショップとなっており、シャワー4基、パウダースペース6人分、着替えロッカー(50台)、シューズロッカー(31台)、ウォーターサーバーなどが設置されるほか、CW-Xの"体感基地"としてスポーツタイツのレンタル(会員100円/ビジター300円)なども行う。

CW-X コンディショニングストア 半蔵門。シャワー&ロッカーの利用は1回600円(別途、入会金500円・月会費500円が必要)。ビジター価格は800円

6月には施設拡張により、レクチャールームや男性用のシャワールームなどの設置も予定している。スポーツタイツの貸し出しは男性用も用意

シャワーやロッカーは女性専用となっており、洗顔やクレンジング、化粧水、シャンプーなどは全て「HOUSE OF ROSE」のもの。しかも、髪にやさしいドライヤーや美顔器、体脂肪計も用意されているなど、女性の心をくすぐるしかけが揃う。さらに「皇居周辺を思う存分楽しんで走っていただきたい」という思いから、「カメラン」をランナーが体験できるよう、先述のとおりカシオとコラボすることで同社のデジタルカメラ新製品を貸し出しているのだ。

走って撮る「カメラン」の魅力

ワコールの「走る広告塔」という異名ももつ、岡部真由美さん。「ゆっくりでも長く走るのが自分には合っているみたい。どこまでいけるのか限界を知りたくて」

6日に行われたプレオープンイベントの参加者に貸し出されたのはカシオから1月29日に発売されたばかりの防水デジカメ「EX-G1」。同カメラでは、防水だけではなく、耐衝撃、耐低温、さらに防塵性能も装備。雨が降っても、汗をかいても気にせず使用できるのはランナーにとってはうれしい仕様だ。

同イベント内で皇居ランを引率した、元バレーボール選手で、現在はフルマラソンより長い距離を走る「ウルトラマラソン」にも挑戦する岡部真由美さん(ワコール ウエルネス事業部 事業企画課)は、「もともと写真好きだったのでランニングにはデジカメを携行していました」と話す。しかし、「デジカメは精密機器。雨の日は持って行くのを断念せざるを得なかったし、走っている最中も落としたりぶつけたりしないように気をつけなくてはいけなくて」。

プレオープンイベント参加者たち。普段から鍛えているだけあって、女性ランナーにはスリムな美人が多い? 東京マラソンやホノルルマラソン経験者も

手にしたEX-G1を「さっきも落としてしまったんですが…(笑)。無事でした!」と見せてくれ、「首からさげても軽量(本体のみ:135g)なので重くないですね」と笑顔。「皇居周辺の"県の花"パネルをくまなく撮ったり、夕暮れどきにライトアップされた皇居を撮影したり」と「カメラン」を楽しんでいる様子。知人などの初マラソンを引率する機会も多い岡部さんだけに、「思い出」の瞬間を逃さないデジカメは大切な存在のようだ。

"片手にデジカメ"で皇居ラン

皇居一周は約5kmのコース。参加者の大半は2周走り、コース中でみつけたお堀の白鳥を撮ったり、自分撮りをしたり、お互いを撮り合ったり。1人で参加しているランナーばかりだったが、ランニングという共通の話題とデジカメを通じて話が弾んでしまうからふしぎだ。

カメラを入れるためのアームポーチも貸し出されていたが、薄さ19.9mmいうスリムタイプのデジカメなので「持ったまま走っても大丈夫」と多くの参加者が片手にデジカメ、というスタイルで走りながらの撮影を楽しんでいた。

出発前には今日の意気込みを動画で撮影

ショップ内で試し撮り。「人物を撮りたいときは肌をキレイにするメイクアップ機能もあります」との声に興味津々

以下が、私がランニング途中に撮影した写真。走りながらだと一瞬で通り過ぎてしまう景色を切りとって残せたり、一緒に走って仲良くなったランナーの表情を捉えたりと、皇居ランデビューの"思い出"となる写真が撮れた。近年では、海外のマラソン大会に卒業旅行で行くという学生も増えているそうで、「仲間同士で大会に出たときには、やっぱり思い出になる写真を撮りたいですよね」というホノルルマラソン経験者だという参加者の声にも納得だ。

ストイックに走りたい人には「ハイスピードカメラ」を

そもそもカシオとのコラボを考えついたのは、「何か新しいことができないかと考えたから」と話すのは今回のコラボの仕掛け人、小松原圭司さん。「高機能をウリにするブランド同士が共同企画するのも面白いし、機能性タイツもデジカメも体感してこそ良さがわかるのではないでしょうか」。

にわかに注目の「カメラン」を体験したい方は、会社帰りや休日にぜひCW-X コンディショニングストア 半蔵門へ。3月からはカシオのハイスピードカメラ「EX-FC150」を使ったフォームチェック指導も予定しているので記録を伸ばすためにストイックに練習しているランナーたちも要チェックだ。

なお、東京マラソン EXPO 2010(東京・有明/2月25日~27日)のワコールブースでも、カシオのハイスピードカメラを使ったフォームチェック指導やEX-G1を使用した写真撮影サービスを予定しているという。

※3時間の延べ人数