映画『食堂かたつむり』の初日舞台挨拶が6日、東京・有楽町で行われ、主演の柴咲コウ、余貴美子、ブラザートム、富永まい監督が出席した。

左からブラザートム、柴咲コウ、余貴美子、富永まい監督

2008年1月の発売以来、約60万部をも売り上げた小川糸原作の同名小説を映像化した本作。故郷で食堂を始めた主人公の倫子(柴咲コウ)と母・ルリ子(余貴美子)の関係を温かな視点で描いていく。劇中では、プライベートでも料理好きの柴咲が、料理の腕前を随所で披露している。

失恋のショックで声を失った難しい役を好演した柴咲だが「原作や脚本を読み、私の台詞はありませんでしたので、台詞を覚えなくて良かった(笑)」と語るも、「台詞がない分、表情で演じなければいけなかったので、過剰にならないように気をつけました。今まで自分が演じたキャラクターを見つめ直すことはないんですけど、今回は共感できたし感情移入しながら自然体で演じることができましたね」と満足そうだった。

バレンタイン公開ということで、壇上には巨大なかたつむりチョコレートが出現。最後に柴咲のデコレーションで完成したが「温かかったからドロドロになっちゃって……」と柴咲が語るようにちょっと失敗?

柴咲扮する倫子の母親・ルリ子役を演じた余は「こうやって大好きな柴咲さんと舞台挨拶が出来て幸せ。コウちゃんから写真集もらったし、ライブがあるというから行こうと思います」とはしゃぐと、ブラザートムが「え? 写真集頂いておりません! これだけ距離が近いのに、そんなに距離があるんだ。ライブがあるなんて初めて聞いてよ……」と柴咲の冷たい仕打ち(?)にしょげていた。

「この作品に携わったことで、撮影前よりも優しい気持ちになれました。皆さんも観終わって後に前よりもハッピーになれたら幸せです」と柴咲

余は「原作のイメージや監督のデッサンを大切にしながら演じました。撮影中は(共演したブタの)エルメスに癒されましたね」と振り返る

劇中では、何かと倫子を助ける熊さん役のブラザートム。「足を引きずってる役で、家で引きずる練習をしてたら石にぶつかって右足の小指を骨折しちゃいました(笑)」と笑わせた