Skypeは2月3日、公式ブログを通じて、3G回線での通話をサポートするiPhone/ iPod touch用「Skype」の提供を予告した。
現在App Storeで配信されているiPhone/ iPod touch用Skype v1.3では、通話機能の利用がWiFi接続時に制限されている。これはサードパーティ製アプリケーションに対してAppleが3G回線を通じたVoIP通話を認めていなかったためだが、同社が1月27日に提供開始した「iPhone SDK 3.2 beta」で、その制限が廃止された。解禁からまもなくiCallやFringで3G通話が可能になり、Skypeユーザーの間でiPhone/ iPod touch用Skypeの3G通話対応への期待が高まっていたものの、Skypeは沈黙したままだった。
SkypeのDavid Ponsford氏によると、iPhone/ iPod touch用Skypeの次期バージョンに3G通話機能が組み込まれ、それは"まもなく"登場する。ライバルよりもアップデートが遅れている理由は、Skypeに求められる品質の通話やアプリの動作を実現するためだという。たとえば次期バージョンでは、3G接続時用の通話品質のインジケータを用意する。ネットワークをモニターし、その時の接続状況の通話への影響を緑/ 黄/ 赤の3色でユーザーに伝える。Skypeはまた、SILKコーデックのWidebandバージョンの実装を進めており、Skype同士(Skype-to-Skype)においてCD品質のオーディオで通話できるようにする。ただしPonsford氏は「iPhone 3GSとiPod touch向けに」と述べており、処理能力に劣る旧世代のモデルでは利用できない可能性がある。
Appleが3G回線でのVoIP通話の制限を廃止してから、様々な場所でiPadにVoIP通話機能を組み込める可能性が指摘されている。iPadはマイク、スピーカー、Bluetoothを備えており、通話機能がそれほど重要でなければ、WiFi+3Gモデルがスマートフォンの代わりになるかもしれない。Skypeにおいても、Ponsford氏のチームがiPadのスペックや機能を調査しているそうだ。まだ初期段階であり、実現の可能性には触れていないが、公式ブログにおいてPeter Parkes氏が「Skype for iPadについて、われわれからの続報があると期待してほしい」と述べている。