JR東日本は2日、東北新幹線から在来線の田沢湖線に直通する秋田新幹線用の新型車両「E6系」を発表した。上野 - 盛岡間を東北新幹線用の新型車両「E5系」に連結するため、先頭車デザインや走行性能は「E5系」に準拠。2012年度末に新幹線区間で最高速度300km/hで営業運転を開始し、2013年度末には最高速度320km/hへ引き上げる予定。在来線区間の最高速度はE3系と同じ130km/h。
E6系量産先行車はE5系と同様に「ロングノーズタイプの先頭車」「全車フルアクティブサスペンション」を採用した。在来車E3系と比較してトンネル突入時の微気圧波を低減し、乗り心地も向上させているという。先頭車の定員が少なくなるため、在来車のE3系6両より1両増やした7両編成とし、同じ乗客数を確保するとのこと。
客室デザインは「ゆとり」「やさしさ」「あなたの」をキーワードとし、「丁寧な拵(こしら)えと誂(あつら)え」というコンセプトとのこと。グリーン車はE3系と同じ1160mmの座席間隔とし、新たに全座席に電源コンセントを設置。普通車の座席間隔は980mmで、E3系では一部の座席間隔が910mmだったところ、E6系では980mmに統一。窓側と車端部に電源コンセントを設置している。
授乳などに利用できる多目的室とトイレは、バリアフリーに向けて改良型ハンドル形電動車いすに対応した。デッキ部には防犯カメラを設置してセキュリティ面に配慮している。また、全車両にフルアクティブサスペンションと車体傾斜装置を装備して乗り心地を大幅に向上したのこと。
E6系は量産先行車として第1編成が2010年7月に落成し、試験走行を開始する予定。