仕事づけの日々はいやー。有給とりたいー。とうなっていたら、現地では食事もお酒も遊びもぜーんぶフリー! という「オールインクルーシブ」のリゾートへのお誘いが。場所は北海道のサホロ。ファミリーに人気のリゾートに1人で出向くってどうなの? と周囲に哀れまれつつも、日常から抜け出せればいいんです、と強行出発した先には"不思議の国"が待っていたのです……!

パウダースノーが舞い降りる、白銀の世界を夢見て出発~!

サヨナラ東京、サヨナラ仕事たち

向かった先はすすきののあるサッポロ、ではなくサホロ。北海道のほぼ真ん中にある新得町に位置するエリアだ。札幌、富良野、函館などには何度か訪れたことはあるが、サホロに赴くのは今回が初めて(地名も初めて知りました…)。パウダースノーで有名! といううたい文句に期待を膨らませ、たどり着いたのは「とかち帯広空港」。北海道には10以上の空港があるが、目的地のクラブメッド・サホロまでは、このとかち帯広空港から車で一時間半ほどかかる。

食事は季節折々の品や地元でとれた食材を日替わりで調理するビュッフェ形式、飲み物はビールやワインなどのアルコール類も好きなだけ楽しめる。もちろん、スキーレッスンやリフト代などもフリーなのだ

今回の滞在先かつ旅の目的地でもあるクラブメッド・サホロは、フランス発祥の「クラブメッド」が運営する、アジア地域で唯一のスノーリゾート。クラブメッドのいちばんの特徴は、先にも書いた「オールインクルーシブ」というシステム。旅行代金に、航空券、宿泊、食事、飲み物、現地での各種アクティビティの代金が含まれており、現地ではお金を気にすることなく、楽しめるというものだ(ただし、シャンパンなど一部の飲み物などは有料)。

新得町はお蕎麦の産地。クラブメッド・サホロでは蕎麦焼酎にも出会えた

公用語は英語? 迷い込んだ"不思議の国"

送迎のタクシー(人数が多い場合はバスになるらしい)で、ひたすら白く広がる世界を走り続けたどりついた私を、出迎えてくれたのは「Good evening!」というスタッフの声。飛行機に乗って、タクシーに揺られているうちに別の国にたどりついたのか? 見渡せばロビーのバーでは明らかに日本の方ではないバーテンダーさんがお酒をつくっている。談笑している会話も英語、そして中国語……って、ココ、ニホンですか?

エントランスを入ってすぐ右にあるバー。24時まで営業だけれども、24時では皆帰らない……

フランス発祥のリゾートってこういうことなのか? と下調べせずに飛行機に飛び乗った自分を反省しつつもよくよく見れば、もちろん日本人スタッフもいるわけで。聞けば、スタッフの構成比と客層の構成比は同じとのこと。101人いるスタッフのうち、38名が日本人。ほかに、インドネシア人18名、カナダ人8名、韓国人6名など20カ国以上の国籍の人たちが働いており、日本語を話せる外国人スタッフも多い(2009年12月現在)。あたたかいレモンティーを出されながら、スタッフさん(もちろん、日本の方)の説明を聞いてわかったのは以下の3点。

「友だち」と「ホテルスタッフ」の中間という絶妙のバランスで接してくれるG.Oたち。館内のいたるところで話しかけてくれるので、独り身にもうれしい

1.ホテルスタッフはG.O(ジー・オー:Gentle Organizer)と呼ばれていること 彼らは、通常業務をこなすだけではなく、夜な夜な繰り広げられるエンターテインメントショーに登場したり、託児所で子ども達の面倒をみたり、スキーを教えるコーチだったり、マルチな才能の持ち主らしい(バイリンガル、トリリンガルは当たり前!)

2.これは知っていたけれど、料理もアルコールも、好きなだけ楽しめる。スキーやスノボもリフト代フリーで、レッスン料もフリー (ぜひ体験してくださいねーとすすめられる)
オプションでスノー・ホーストレッキングなど各種アクティビティも用意されているとか

3.ベビーから10代の子どもまでを預かるサービスが整っている
2~3歳の赤ちゃんを預かる「プティクラブ」(有料)と、オールインクルーシブに含まれている4~13歳を対象とした「ミニクラブ」、11~17歳を対象とした「ジュニアクラブ」も用意されるほか、夜中にバーでちょっと楽しみたいパパ・ママ向けに「パジャマクラブ」(2~8歳対象/有料)も用意されるらしい。

「プティクラブ」(右)、「ミニクラブ」にて。クラブメッドでは大人は大人の時間を、子どもは子供の時間をめいいっぱい楽しんでいる様子

なるほど。「そこらのホテルとは違う」、とClub Med経験者が口を揃えるのはそういうことだったのか。日本の中の"小外国"にたどりついたような、非日常感を味わいながら3泊4日のバカンスにさらなる期待を高める私。時計の針は既に23時に近づいていたが「フリー」という誘惑に抗えずバーにてカクテルと軽食を。窓の外に降る雪を眺め、英会話(あまり聞き取れない)に耳を傾け、非日常感を満喫……。眠くなったらすぐに部屋に戻ればいいわけだし。しあわせ!!

スタンダードタイプのツインルーム。シンプルな内装にアクセントとなるクッションカバーがポイント高し。何から何まで異国! と思いきや、浴衣が用意されてました

一人には広すぎるツインルームにて、英語でながれるモーニングコールの案内に、ここまで!っとつぶやきながら6:30amにセット。少し酔った頭でモーニングコールって英語では言わないって習ったな、とか考えながら一日目の夜は就寝したのでした。……クラブメッド・サホロ館内の様子については次回!