NVIDIAは1月23日、東京・秋葉原でユーザーイベント「NSIST ON NVIDIA ~ やっぱり NVIDIA ~」を開催した。イベント会場内に、先だって米国で開催された2010 International CESでの同社ブースを再現したほか、NVIDIAによるプレゼンのセッションでは注目の次世代GPU、Fermiこと「GF100」の情報を紹介した。

会場となったのは秋葉原のカフェソラーレ リナックスカフェ秋葉原店

Fermiは既に量産中、出荷は春頃

NVIDIAのセッションを担当したのは、NVIDIA チャネルセールスマネージャの福田登氏と、NVIDIA テクニカル・マーケティング・エンジニアのスティーブン・ザン氏。Fermiは、汎用コンピューティングの性能に注目が集まっているが、ゲーム用途でも桁違いの性能を備えていることがアピールされた。

GF100のゲームにおけるポイント

それは、現行のGeForce GTX 285の8倍というジオメトリ性能であり、32X CSAAモードのアンチエイリアス機能の追加や、物理表現やAIといったゲームにおけるGPUコンピューティング性能の強化などが理由。高画質環境であれば、GeForce GTX 285の2倍のパフォーマンスを実現できるのだと説明された。また、DirectX 11の主要な機能のひとつであるテッセレーションは特に強化されており、競合製品と比べて大きな優位点になるとされる。

テッセレータユニットによってポリゴン分割し、ディスプレースメント・マップを適用。よりリアルな表現が可能に。ジオメトリ性能はGTX 285の8倍!

製品の登場時期については、今年の2月~4月とされており、GPUの量産は既に始まっているとされている。

今回の目玉、3D Vision関連

今回のイベントで最大のトピックはこちら、「3D Vision」を利用した立体視システムに関するものだ。今年のInternational CESで最も注目されたのも立体視システムだった。最近では映画「アバター」など、"ひと昔前の飛び出す映像"とはかなり違う、最新の立体視に触れる機会が増えてきているので、興味を持ち始めたユーザーも多いと思う。当日の会場内は、CESさながら、いたるところに立体視のデモシステムが展示されていた。

国内初お目見え、「3D Vision Surroud」技術を利用したゲーム環境。GPUはGTX 285×2基の構成

「3D Vision Surroud」では、フルHDで120Mhzのディスプレイ×3枚での「3D Vision」という、とんでもない環境でゲームを楽しめる

昨年発表され話題となった、富士フイルム「Finepix Real3D」と専用ビューアの展示デモ。一見普通のコンパクトデジタルカメラだが、3Dフォトを撮影できる

会場では、大画面プロジェクタと「3D Vision」を組み合わせたゲーム環境を試すこともできた。びっくりするほどの迫力

上のプロジェクタ環境は、Acerが発売中の3D Vision対応プロジェクタ「Acer H5360」と、台数限定で国内発売の予定もある未発表ハイエンドPC「Acer ASG7111-A46」で構成。Acer H5360は7万円前後で入手できるので、スクリーンはホームセンターあたりで安いモノを探せば、コストは思ったより現実的

CESで大々的に発表された「3D Blu-ray」を、国内初デモ。イベント内のコーレルのセッションでは、WinDVDの3D Blu-rayサポートの予定も紹介された

CUDAなどおなじみのNVIDIA技術のアップデートも充実。一般ユーザーにも身近な対応アプリケーションもだいぶ増えてきた。代表的なソフトウェアのひとつ「Super LoiLoScope」の最新機能を紹介するセッション(右写真)も盛況だった