健康日本21推進フォーラムは、過去1年間にインフルエンザにかかったことのある20~60代の男女500人を対象に、受診や処方薬についてのインターネット調査を実施した。それによると、インフルエンザを診断されタミフルを処方された人のうち、5人に1人が自己判断で服薬を中止していたことが明らかになった。
診断については、症状が出始めてから医療機関に行くまでの時間は「12時間~24時間」が40.8%など、8割以上が抗インフルエンザ薬の効果が得られやすい48時間以内に受診していた。処方された薬は「タミフル」が61.6%を占め、リレンザは17.6%にとどまった。
服薬指導は「医師」(71.1%)、「薬剤師」(56.3%)から受けたものの、タミフルは症状が改善されても5日間飲み続ける必要があることを「知らなかった」人が3割に上り、全体の19.2%が薬を"飲み残した"ことがわかった。その理由としては「症状が改善されたから」が最も多いが、タミフルを服用した人の約3割が「副作用で異常行動を起こすのではないか」と心配していたことも一因になったと分析している。
タミフルは治療不十分な患者からの感染拡大や、タミフル耐性ウイルスの出現が懸念されることから、正しい服用法の徹底が求められている。