触って体験もできる「充電設備ゾーン」
EV JAPANは、「試験・計測・シミュレーション・ゾーン」「製造装置ゾーン」「2次電池ゾーン」「モータ・インバータ・ゾーン」「部品・材料ゾーン」「充電設備ゾーン」の6つのゾーンに分けられている。中でも、充電設備ゾーンは、EV普及の鍵を握るともいえる充電設備を展示しているゾーン。複数のメーカーがそれぞれ急速充電器などの展示を行っている。
NECブースでは、高砂製作所の急速充電器「TQVC500M2」が展示されているほか、充電器を活用したデモを体験することが可能だ。同社では出力電力50kWのTQVC500M2のほか、同20kWの「TQVC200M1」も製品化を予定しており、2010年3月ことに発売を予定している。
高岳製作所のブースでは、2009年5月ころより販売を開始している急速充電器をスバルプラグインステラと並べる形で展示。こちらも最大定格出力は50kWだが、10kW出力を5つ組み合わせることで50kWを実現しており、20kW出力の充電器も展示されている。なお、同社の急速充電器は販売から現在までで100台程度の受注がすでにあるという。
アルバックのブースでは、先日発表を行った太陽電池パネルによる発電設備とEV用急速充電器を組み合わせたシステムの紹介を行っている。同システムの特長は、太陽光発電パネルで発電ができない時は電力会社の一般電源を使用可能な点と、発電した電力をEVに充電しない時は、電力会社へ売電することが可能な点となっている。
こうしたメーカーによる充電器の展示のほか同ゾーンでは、北陸電力が経済産業省の委託事業として2010年2月から3月にかけて実施予定の電気コミュニティバスによる実証モデル運行用バスの展示も行われている。ベースとなったバスは日野自動車のポンチョ ロング。これを電気自動車化して使用する。バッテリは米EnerDel製のものを使用。車両重量が5,980kgあるため、動力に供給される電力も大きくなるため、17.5Ah、3.65Vのセルが800個搭載することで対応が図られている。なお、充電は50kW充電器を2個同時につないで行うことで、25分で80%充電を可能にするという。