台湾VIA Technologiesは19日(現地時間)、同社の最新フォームファクタ「Mobile-ITX」を初めて採用したマザーボード「EPIA-T700」を発表した。Mobile-ITXは、大きさがわずか6×6cmという超小型フォームファクタ。あまりにも小さく、コネクタ類が実装できないため、ベースボードと組み合わせて利用する形となる。

初のMobile-ITXマザーボード「EPIA-T700」

ボード上に搭載されるCPUは、11×11mmという新パッケージ「MobileBGA」のVIA Eden ULV(動作クロック1.0GHz)。チップセットはグラフィックス内蔵のVIA VX820で、こちらも21×21mmという小さなパッケージサイズになった。メモリはDDR2 512MBをオンボード実装。対応OSはWindows XP、Linux、Windows CE、Windows XP Embeddedとなる。

PCとしての主要機能はMobile-ITX側に搭載されており、I/Oインタフェースはベースボード側で用意する。Mobile-ITXマザーボード単独では動作できないが、ベースボードをカスタマイズすることで、様々な用途に柔軟に対応できるというメリットがある。EPIA-T700には、ベースボードとして「EPIA-T700-IO」も同梱されるようだ。

EPIA-T700の表側。左がCPUで右がチップセットだ。上にはメモリが並んでいる

ベースボードに搭載したEPIA-T700。製品にはACアダプタなども同梱されるようだ

ベースボードとの接続用に、底面には2つのコネクタを用意。このコネクタは独自規格になっており、PCI Express、IDE、VGA、TTL/DVP、USBなどの信号がまとめられている。コネクタは高さ3mmというロープロファイルながら、5Gの衝撃まで耐えることができるということで、同社は車載や産業向けにも適していると説明している。

EPIA-T700のの裏側。両サイドに接続用のコネクタが配置されている

非常にロープロファイル。これはベースボードに載せた状態だ

■EPIA-T700の主な仕様
プロセッサ VIA Eden ULV/1.0GHz(MobileBGA)
チップセット VIA VX820
メモリ DDR2 512MB(オンボード搭載)
グラフィックス VIA Chrome9(チップセット内蔵)
オーディオ VIA VT1708B
インタフェース PCI Express x1、IDE、VGA、TTL/DVP、USB 2.0×5等
フォームファクタ Mobile-ITX(6×6cm)
重さ 18.6g