損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生命保険は19日、「2009年冬のボーナスと家計の実態」をテーマとしたアンケートの調査結果を発表した。これによると、2009年の冬のボーナスが「減った」と53.8%が回答する一方、54.8%が「夫の小遣いは従来通り」と回答した。

調査は、全国の20~50代のサラリーマン世帯の主婦500人(各年代ごと125人、平均年齢39.7歳)を対象に、2009年12月10日~14日に実施した。

これによると、2009年冬のボーナスが「減った」と回答した主婦は53.8%で、「増えた」と回答した人は20.4%。平均手取額は、昨冬平均比8.4万円減の62.1万円だった。

2009年冬のボーナスの平均手取額は、昨冬平均比8.4万円減の62.1万円だった

ボーナス受給額については、64.8%の主婦が「経営状態や景気動向を考えれば納得せざるを得ない」と回答。「個人の働きだけではどうにもならない現実を受け、『ボーナスが支給されるだけありがたい』と感じている主婦も多いのではないか」(損保ジャパンDIY生命)。ボーナスの使い道については、最も多かったのが「預貯金」で68.0%、「生活費の補填」が47.2%で続いた。

家計の現状については、「苦しい」と回答した主婦が63.2%となり、6割強となった。今後の家計の見通しについては「厳しくなっていく」は46.0%で半数近くを占めたが、昨冬の59.8%に比べると、10ポイント以上減少した。

今後の家計の見通しについては「厳しくなっていく」は46.0%で半数近くを占めた

「ボーナスをあてにしない家計対策を考えているか」との質問には、「すでに着手している」と回答した人が31.8%、「着手しようと思う」が34.6%で、両者を合わせる約3分の2の66.4%がボーナス依存からの脱却を考えていることが分かった。

さらに、ボーナスをあてにしない家計対策について、「すでに着手している」「着手しようと思う」と答えた人にどのような対策を考えているかを聞いたところ、「旅行などレジャー資金をボーナスで賄うのをやめる(毎月の給与から積み立てる)」が48.5%で最も多く、次いで「クレジットカードでのボーナス払いをやめる、控える」(45.2%)、「毎月貯蓄するのをやめて、ボーナス分は貯蓄に回す」(26.2%)、「ローンのボーナス併用払いをやめる、減額する」(25.3%)が続いた。

損保ジャパンDIY生命では、「ボーナス受給額が大幅に減少する中、ボーナス依存型家計体質から卒業し、月々の給与の中でやりくりしようとする家庭が増えている」と分析している。

上記の状況を踏まえた、家計の"事業仕分け"については、「子どもの教育関連」に関し72.1%が「これまでの予算の通り」と回答。教育熱心な母の姿が浮き彫りとなった。また、「夫の小遣い」に関しても54.8%の主婦が「これまでの予算の通り」と回答しており、「家族を気遣う妻の愛情が垣間見られた」(損保ジャパンDIY生命)。

家計の"事業仕分け"については、「子どもの教育関連」に関し72.1%が「これまでの予算の通り」と回答した

一方、「予算の見送り、または廃止」との回答が多かったのは、「車の購入」(43.4%)、や「海外旅行」(38.9%)で、「高額な支出が敬遠傾向になる」(損保ジャパンDIY生命)結果となった。

また、家計の中で「今後特に支出を抑えたいもの」については、「外食費」がトップで25.2%、「電気・ガス・水道料金」(17.2%)、「食費(食料品・調味料など家での食費)」(15.8%)、「衣料品・服飾費」(9.2%)が続いた。

さらに、生活防衛のために取り入れている、または取り入れたいと思うメニューや食材を自由回答で質問したところ、72人が「もやしの活用」と回答し最も多かった。次いで「鍋料理」(51件)、「豆腐の活用」(40件)、「野菜中心のメニュー」(34件)、「安い食材を使い、高級食材は使わない」(32件)などが続いた。