Outlook 2010の強化ポイント
説明会では続いて、Outlook 2010の強化ポイントがまとめて紹介された。
最初に挙げられたのは、メニュー部分にリボンインタフェースが採用されたこと。これまで、Excel、Word、PowerPointのみでしか適用されていなかったリボンインタフェースが、Outlook 2010にも取り入れられ、操作感が統一された。
また、「クイック操作」と呼ばれる機能が追加され、「決まったメンバーにメールを転送する」や「定例会議の開催メールを送信する」など、定型的な文章のメールをクリック1つで作成できるようになっている。
さらに、Exchange Serverのグループアドレス帳が階層表示できるようになったほか、Exchange Serverで管理されるグループスケジュールの横表示が可能になり、空き時間が見つけやすくなったという。
加えて、メールをスレッド表示させる「スレッドビュー」が用意され、最新のスレッドのみを表示させる「スレッドのクリーンアップ」という機能も追加されたほか、"人"ごとに情報を整理するビューが組み込まれ、特定アカウントから送られてきた添付ファイルだけを確認するといったことも簡単にできるようになっている。
OneNote 2010の概要
説明会の最後に紹介されたのがOneNote 2010である。
OneNoteは、ページの好きなところにさまざまな要素を自由に書き込める、アナログノート風のソフトウェア。文字や図形を入れ込むのはもちろん、線を描いたり、画像を貼り付けたりすることもできる。Webページの一部分のみをコピーして、そのままのレイアウトでペーストすることも可能だ。
また、ファイルサーバやSharePoint Server、Windows Liveを利用すれば、OneNoteドキュメントを共有することができる。複数のOneNoteドキュメントに対して文字列やタグ情報を横断的に検索したり、更新状況を確認したりすることもできるため、SharePoint Server等でグループ全員のOneNoteドキュメントを管理し、各人のタスクに「タスク」ノートシールを付けて記載するようにしておけば、管理者がグループ全員の仕事の負荷や進捗状況を把握しやすくなる。
各ユーザーのOneNoteドキュメントから「タスク」ノートシールが付けられた要素を表示させた結果。「タスク」ノートシールの使用を義務化しておけば、この画面で各人の仕事量を把握することができる。ドキュメントの更新内容も簡単に見られるので、仕事の進捗状況を確認することも可能。 |
さらに、OCR機能も搭載しており、貼り込んだ画像内にある文字列を自動的に解析してメタ情報として保持するため、画像内の文字列を検索で引っ掛けることもできる。
OneNote 2010の目玉機能として挙げられるのが、書き込み時に参照していたドキュメント、Webページ、音声データへのリンクを自動的に保持する機能だ。WebページやWordドキュメントなどを並べて表示させながらOneNoteに書き込みを行うと、そのときに参照していた部分のアドレス情報が自動的に記録される。書き込みを終えると左側にアイコンが現れ、それをクリックすると必要なアプリケーションが起動し、参照していた箇所が再び表示される仕組みだ。
この機能は音声データに対しても有効で、例えば、録音しながらOneNoteへの書き込みを行うと、同じようにアイコンが生成され、そのとき録音した音声へのリンクが張られるという。
なお、OneNoteは、「OneNote Mobile」と呼ばれるWindows Mobile向けのアプリケーションも提供されており、PCだけでなく、携帯端末からでも利用できるそうだ。