ソニーは18日、フルHD動画の撮影に対応したコンパクトデジタルカメラ「サイバーショット DSC-TX7」「同 DSC-HX5V」を2月5日から順次発売すると発表した。価格はオープンプライスで、推定市場価格はいずれも45,000円前後。米国で開催されたInternational CES 2010にて発表されたもので、国内正式発表となった。
両モデルとも、は、コンパクトデジカメとしては世界で初めてAVCHD方式のフルHD動画(1920×1080ドット)の撮影に対応。最高画質では60i、ビットレート17Mbpsというなめらかで高画質の動画が撮影可能だ。最高画質でも8GBのメモリカードに約58分の動画が記録できる。DSC-TX7はタッチパネル左のムービースタートボタン、DSC-HX5Vは本体右側にMOVIEボタンをそれぞれ装備し、すぐさま動画撮影が開始できるようになっている。
撮像素子には裏面照射型のCMOSセンサー「Exmor R」を採用。有効画素数は1020万画素、センサーサイズは1/2.4型で、特に暗所での画質が改善されている。新たに「逆光補正HDR(ハイダイナミックレンジ)」機能を搭載。デジタル一眼レフカメラ「α」に搭載された機能と同様に、露出アンダーとオーバーの写真を1回の撮影で連続撮影し、それを自動合成することで、白トビや黒つぶれを押さえる機能で、最大3EVの広ダイナミックレンジを実現するという。
高速連写機能を利用し、カメラを上下左右に振るだけでパノラマ撮影ができる「スイングパノラマ」機能では、新たに人の顔や被写体の動きを検出し、人が動いていても不自然に画像がつながらないようになった。
近距離の無線伝送技術「TransferJet」にも対応。TransferJet機能を搭載したメモリースティック「MS-JX8G」を使うことで、対応カメラ同士で画像を交換したり、TransferJetステーション「TJS-1」にカメラを置くだけで画像をPCやテレビに転送したりできる。転送速度が速いため、高画素の画像も素早く送れるのが特徴だ。
また、セルフタイマー時に撮影者の顔を検出してシャッターを切る「自分撮りタイマー」機能も搭載。1人または2人の顔を検出でき、その人数がカメラのフレーム内に来た場合に撮影を行ってくれるので、自分撮りでもきちんと顔を写すことができる。
タッチパネル対応の薄型デジカメ「DSC-TX7」は、35mm判換算で25~100mmの光学4倍ズーム「カール ツァイス バリオ・テッサー」レンズを搭載。レンズのF値はF3.5~F4.6で、ワイド端で約1cmまでのマクロ撮影に対応する。液晶は3.5型ワイドTFT「エクストラファイン液晶」で、デジタルフォトフレーム「S-Frame」にも使われている高画質化技術「TruBlack」を採用し、高コントラスト、映り込みの軽減などを実現している。画素数も95万ドットと高精細な液晶になっている。
自動でカメラが回転して撮影してくれるアクセサリー「Party-shot」にも対応。Party-shotのタッチセンサーを使うことで、意図的に撮影を行う「オーダー撮影」機能も利用できる。なお、従来の対応機「DSC-WX1」「DSC-TX1」ではタッチセンサー機能は使えないそうだ。
本体サイズは97.8(W)×59.5(H)×17.5(D)mm、約133g。メモリースティックPROデュオに加え、SD/SDHCカードにも対応する。発売は2月5日から。
DSC-HX5Vは、25mmスタートの光学10倍ズームGレンズを搭載。広角撮影から250mmの望遠撮影までをカバーする。デジタルビデオカメラ「ハンディカム」シリーズにも搭載されている、ワイド側で手ブレ補正効果を10倍に拡大する「アクティブモード」も装備しており、歩きながらの動画撮影でブレの少ない映像を撮影できる。
本体にはGPSアンテナと電子コンパスを内蔵し、静止画・動画撮影時に位置情報と撮影方位を記録できる。撮影画像は、PC上で地図上に配置して閲覧できるほか、Google Earth対応のファイルを作成し、3D地図上で写真や動画を閲覧することも可能だ。
レンズは焦点距離が25~250mm、F値がF3.5~F5.5で、ワイド端で約5cmまでのマクロ撮影が可能。マニュアル撮影にも対応する。液晶は3.0型「クリアフォト液晶」(約23万ドット)で、メモリースティックPROデュオ/SD/SDHCカードに対応する。本体サイズは102.9(W)×57.7(H)×28.9(D)mm、約170g。発売日は3月5日。