BCNは14日、全国の大手家電販売店から収集した実売データを集計する「BCNランキング」にもとづいた、デジタル家電の年末商戦速報と2010年の展望を発表。BCNアナリストである道越一郎氏が、デジタルカメラの動向について語った。
コンデジは年間10%強の価格下落
2009年の年末商戦では、「台数こそかろうじて前年並みを維持するが、金額は2ケタ減のまま」という状態。前年割れが続くコンパクトデジタルカメラでは、1万5,000円未満モデルも増え、「平均単価は2万円を切りそうだ」という。
コンパクトデジタルカメラは「新たな買い替えの軸が明確になるまでは伸び悩みが続くだろう」と道越氏。そんな中で目立っているのが、単価維持に有効な高倍率ズームへのシフト。主要ズーム倍率は3倍から5倍へ変化しているという。デジタル一眼レフカメラの機能面では、動画機能の搭載率が間もなく8割を突破するほか、いまだ高画素化が進んでいる。
メーカーシェアでは、コンパクトデジタルカメラ・デジタル一眼レフカメラともにキヤノンが首位となり、ブランド力の強さを証明。2010年全体の見通しとしては「コンパクトデジタルカメラは年間10%強の価格下落の可能性が高い。販売面では前年比での大きな伸びはしばらく望めないが、前年並みの水準は維持するだろう」としていた。