米AMDは14日、DirectX 11世代GPUの新製品として、バリュー価格帯向けの「ATI Radeon HD 5670」を発表した。Radeon HD 5800シリーズをスケールダウンした"Redwood XT"コアを採用している。搭載グラフィックスカードの参考価格は99ドル前後。

「ATI Radeon HD 5670」のリファレンスカード

Radeon HD 5670の製造プロセスは40nmプロセス。GPUダイサイズは公開されていないが、トランジスタ数は6億2,700万個。同じ40nmプロセスベースのHD 5800シリーズ(Cypressコア)の21億5千万個や、HD 5700シリーズ(Juniperコア)の10億4千万個と比べるとかなり小規模に収まっていることがわかる。

"Cypress"ことHD 5800シリーズ発表時に、"Redwood"として説明されていたGPUだ

Redwood XTコアのブロックダイアグラム

AMD調べによる競合製品との性能比較

主な仕様は、ストリームプロセッサ数が400基、テクスチャユニット数が20基、ROP数が8基で、GPUコアクロックが775MHz、メモリクロックが1,000MHz(データレート4,000MHz)。メモリタイプはGDDR5 SDRAMで、容量は512MB/1GB、接続バス幅は128bit。消費電力は最大61Wで、アイドル時は14W。演算性能は620GFLOPS。バスインタフェースはPCI Express (2.0) x16。マルチディスプレイ技術の「ATI Eyefinity」をサポートしている。

「ATI Eyefinity」技術もサポート

ほか、今後の製品として、さらにコストを抑えたエントリー向けの「ATI Radeon HD 5500」シリーズと「ATI Radeon HD 5400」シリーズの投入も予告されている。

今後の予定として、「ATI Radeon HD 5500」シリーズと「ATI Radeon HD 5400」シリーズが控える

「ATI Radeon HD 5500」シリーズの特徴。消費電力50W以下で、ロープロファイルにも対応

「ATI Radeon HD 5400」シリーズの特徴。さらに消費電力が低く、リファレンスカードでファンレス仕様