今週は2010年最初のレポートとなるが、早速Intelの新CPU&チップセットの話題で盛り上がっている。同社からは、新型AtomやSSDの新製品もあり、年頭のアキバはまさにIntel一色といった雰囲気だ。
今度のCPUはGPUも内蔵!
8日(金)より販売が開始されたのが、コードネーム「Clarkdale」こと新型CPUの「Core i5-600」「Core i3-500」シリーズ。いち早く32nmプロセスを採用したCPUであるが、それよりも最大の特徴と言えるのは、パッケージ内部にGPUコアも内蔵したことだ。ラインナップは以下の通り。
製品 | クロック | 店頭価格 |
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Core i5-670 | 3.46GHz | 29,000円前後 |
Core i5-661 | 3.33GHz | 20,000円前後 |
Core i5-660 | 3.33GHz | 20,000円前後 |
Core i5-650 | 3.20GHz | 18,000円~19,000円前後 |
Core i3-540 | 3.06GHz | 14,000円前後 |
Core i3-530 | 2.93GHz | 12,000円前後 |
Pentium G6950 | 2.80GHz | 9,000円~10,000円前後 |
ソケットは従来のLynnfieldコアと同じLGA1156である。Core i5はすでにLynnfieldで動作クロック2.66GHzの「i5-750」が存在していたが、Core i3は完全に新しいブランド。LGA1156でPentiumブランドの製品が登場するのも初めてだ。ただし、従来のCore i7/i5と違い、コア数は全て2個となる(Lynnfieldは4コア)。
各モデルは、動作クロックが異なるほか、下位ブランドのCore i3ではTurbo Boostが無効になっているなどの違いがある。Pentium Gではさらに、Hyper-Threadingも無効になる。GPU性能は基本的に同じだが、Core i5-661のみコアクロックが900MHzに向上しており(他モデルではすべて733MHz)、その代わりTDPも87Wと大きい。
プラットフォーム自体は、Lynnfield+P55チップセットと同じLGA1156であるが、事実上、これとは別物と考えた方がいい。前述のように、ClarkdaleではGPU機能がCPU側に入っており、グラフィックス出力のためには、対応する新チップセット(H57/H55/Q57)と組み合わせる必要があるからだ。
P55マザーボードでも動作は可能だが、マザーボード上に出力端子がないために、内蔵グラフィックスは利用できない。逆にLynnfieldをH57などのマザーボードに挿しても、これにはGPUが入っていないので、別途グラフィックスカードが必要となる。ただし、P55マザーボードで安く作りたい場合などには、あえてClarkdaleを選ぶのもいいかもしれない。
今回、7モデルが登場しているが、Core i3やPentium Gなど、安い方の製品が売れるのでは、と見るショップが多かった。内蔵グラフィックスの場合、もともとコスト重視のユーザーが多く、CPUだけで3万円というのはちょっと考えにくい。4コアのCore i5-750が実売2万円くらいなので、差額でそこそこのグラフィックスカードも買えてしまう。
しかし「Core i5-661の問い合わせが多い」と話すショップもあり、実際にどれが売れ筋となるか、ショップ側も読み切れていないのが実情。このあたりは3連休が終わってみないと、といったところだ。