米国で開催中のInternational CES 2010のソニーブースでは、3D対応テレビのBRAVIAを始め、新製品がめじろ押しで、多くの来場者を集めていた。

ソニーブース

開幕前日の6日に発表された3D対応BRAVIAは、「BRAVIA LX900/HX900/HX800シリーズ」の3種類。ブースの中央には3Dゲームを含む3Dコンテンツを流し、3D対応BRAVIAをアピールしていた。

3D対応BRAVIAで観る3Dのテレビやゲーム。メガネをかけることで3Dでコンテンツが観られる

LX900は、60、52、46、40インチの4種類が用意され、Monolithicデザインと呼ばれる新しいデザインを採用。Motionflow PRO 240Hzにより高速に動く映像も滑らかに表現できる。搭載されているBRAVIA Engine 3は、ノイズを減少し、より高画質を実現しているという。

LXシリーズ

無線LAN機能を内蔵し、NetflixやAmazon Video on Demand、YouTubeなど、25の動画配信サイトからの映像を視聴できる。ウィジェット機能も備え、ニュースや天気、Twitter、Flickrの写真などを手軽に呼び出し、閲覧できる。USBやDLNA経由で家庭内の動画や写真、音楽を楽しむことも可能。

NXシリーズ

新たに顔検出機能を備えたIntelligent Presence Sensorを搭載。テレビの前から人がいなくなるとバックライトを暗くし、さらにしばらく人が戻ってこないとテレビの電源をオフにする。また、人の視聴位置も認識し、最適な映像や音声バランスなどで表示し、小さい子供の目に悪いような近い距離での視聴時には警告を出すという。

3D映像の撮影に使われる3D対応カメラ「3ALITY」も出展されていた

HX900は、3Dテレビに対応し、Monolithicデザインを採用するが、3Dを観るために必要なトランスミッターとアクティブシャッター式のメガネが付属しない。3Dが必要かどうかは分からないが、高機能テレビが欲しいというユーザーに適した機種だ。

さらに、参考出品の形で3D対応有機ELテレビも登場。従来よりも大きい24.5インチを実現している

52、46型が用意され、Motionflow PRO 240Hz、別売のUSB無線LANアダプターによる無線LAN機能、動画配信サイトからの映像視聴やウィジェット、BRAVIA Engine 3の搭載などは上位機種と同等の機能を備えている。

HX800は、同様に3D用のトランスミッターとメガネが別売となっており、55型、46型、40型を用意。Motionflow PRO 240Hz、環境センサー、USB無線LANアダプター対応、動画配信サイトやウィジェット対応、BRAVIA Engine 3搭載などの機能を備えている。

3D非対応のモデルとしては、NX800、NX700、EX700、EX600、EX500、EX40B、EX400、EX308、BX300の各シリーズを投入する。3D対応テレビは夏、それ以外は2月から順次発売する予定だ。フルHD対応モデルでは、例えば32インチのEX400が600ドルなど、低価格の製品も用意されている。

3D対応テレビとの組み合わせでアピールされていたのが3D対応BDプレイヤーとホームシアターシステム。BDプレイヤーは3種類あり、動画配信サイトの動画視聴やBru-rayの3D映像の再生が可能。iPhone/iPod touch対応のドッグコネクタも装備し、アプリをiPhoneにダウンロードしてリモコンとして使ったり、BDビデオの情報をオンラインで取得するといったことが可能。

3D対応BDプレイヤー「BDP-S770」は今夏の発売で、無線LAN機能、DLNA対応などの機能を備える。

3D対応のホームシアターシステム「BDV-HZ970W」は、USB無線LANアダプターを使って5.1chのサラウンドを無線で再生でき、DLNA対応端末の映像や音楽の再生、ネットの動画再生などに対応する。

3D対応のホームシアターシステムとそれをセットアップしたところ

それ以外にも、デジタルカメラやビデオカメラなど、発表されたばかりの新製品が並んでおり、CES会場内でも有数の人気ブースとなっていた。

デジタルカメラで注目されていたのはDSC-HX5V。GPSを内蔵し、現在位置を記録できるのに加え、電子コンパスで撮影した向きも記録される。常時GPSの測位を行っているので、撮影時にすぐに現在位置を記録できるそうだ。GPS測位自体はあまり電源に影響は与えないらしい。GPS測位ができない場合は現在位置は記録されない

電子コンパスを備えるほか、GPSアシストデータを保存してGPS測位を高速化できる

アンテナは本体側面にあるほか、AVCHDのフルHD動画の撮影に対応。ステレオスピーカーも備えた。コンパクトボディに光学10倍ズームを搭載し、カットモデルでその内部構造を確認できる

DSC-HX5Vと同じく、裏面照射型CMOSセンサーを搭載するDSC-TX7。高解像度の3型液晶を備え、タッチパネル操作に対応する

薄型のボディに光学4倍ズームを搭載

ソニーがメモリースティックに加え、SDカードも投入することに。今回発表されたデジカメ、ビデオカメラはメモリースティック/SDのデュアルスロットになっている

DSC-HX5V/TX7向けに新機能として追加されたのがTransfer Jet。高速の近接通信ができる無線規格で、Transfer Jetを内蔵したメモリースティックPRO-HG Duoをカメラに挿入して使う

USB接続のTransfer Jetステーションも用意され、カメラを置くだけでPCなどに画像が取り込めるようになる

VAIOにもTransfer Jetを導入すれば、より手軽に画像取り込みができる

対応カメラ同士であれば、カメラを近づけるだけで高速に画像が転送できる。赤外線に比べて送受信範囲は狭いが、より高速

10インチWVGAを搭載したデジタルフォトフレーム。USB接続をサポートし、Transfer Jetステーションを接続して画像を取り込める

これはTransfer Jetのプロトタイプ。携帯電話に内蔵してデータのやりとり

こちらはキオスク端末。店頭の端末に携帯を近づけて映像をダウンロードするなどといった用途を想定している。携帯の電子マネーを使ってコンテンツを購入することも想定しているそうだ

その他のデジカメ。こちらは有効1,410万画素CCDや光学7倍ズームなどを搭載したDSC-W370。CCDながら、カメラを振るだけでパノラマ撮影ができるSweep Panorama Modeや720pのHDムービー撮影機能を備える。3月の発売で、価格は230ドル

26mmからの光学4倍ズーム、有効1,410万画素CCDを搭載したDSC-W350。米国での発売は1月中で、約200ドル

同じく26mm~の光学4倍ズームや有効1,410万画素CCDを搭載したDSC-W330。2月の発売で、価格は170ドル

有効1,200万画素CCD、28mmスタートの光学4倍ズームを搭載したDSC-W310。発売は3月で、価格は150ドル

有効1,200万画素CCDや35mm~の光学3倍ズームを搭載したDSC-S2100。発売は2月で、価格は120ドル

動画共有サイトへの投稿など、手軽にフルHD映像の撮影を行える新ブランド「bloggie」が立ち上がり、新製品が2種類投入される。こちらは一般的なビデオカメラ風の外観のMHS-CM5。光学5倍ズーム、フルHD(1920×1080)のMP4動画撮影、500万画素の静止画撮影が可能。USB端子を内蔵し、PCに直接つないですぐにアップロードできる。HDMI端子も備える。発売はすでに始まっており、価格は200ドル

コンパクトなボディと回転式レンズを備えたMHS-PM5。270度の範囲でレンズが回転して撮影する。ズームは4倍デジタルズームのみで、手ブレ補正も電子式なのでフルHD時は利用できないが、より手軽に使える。発売はすでに始まっており、価格は170ドル

こちらはオプションのアダプターを装着したところ。これを装着することで、360度の映像を撮影できる。液晶に写っているのが360度を撮影している様子

それを付属ソフト「PMB」で変換することで、360度を撮影した動画として記録できる

「インターネット対応目覚まし」ともいえる「dash」。7型のタッチスクリーン液晶を備え、インターネットから取得したアプリをインストールすることで、天気予報やニュース、株価情報などを表示してくれる。同様の製品であるcumbyのアプリ1,000種類以上が利用できる。YouTubeなどの動画コンテンツも視聴可能で、1画面に同時に表示できる。発売は4月で、価格は199ドル。現時点では米国での発売ということだった

Android OSを搭載したスマートフォンXperia X10も展示されていた。Androidのため、すでに設定画面から日本語の設定が可能だった