「コミックハイ!」(双葉社刊)の人気連載で、中田ゆみ氏が描く『ちゅーぶら!!』。成績優秀だが下着にこだわりを持つ一風変わった中学一年生・葉山奈由の奮闘ぶりを描いた本作が、TVアニメとなって2010年1月4日よりAT-Xにて放送開始となった。
メインキャスト&監督が語るTVアニメ『ちゅーぶら!!』
(写真左から)日笠陽子、寿美菜子、茅原実里、矢作紗友里 |
そこで今回は、第五話のアフレコ終了後に、主人公・葉山奈由役の茅原実里、神宮寺弥子役の寿美菜子、白石遥役の矢作紗友里、天原清乃役の日笠陽子といった4人のメインキャスト陣とひいろゆきな監督が語ったTVアニメ『ちゅーぶら!!』の観どころや魅力を紹介していこう。
――ご自分が演じるキャラクターについて教えてください
茅原実里「葉山奈由ちゃんは、とっても下着に詳しい、下着が大好きな女の子です。そしてとても優しく、思いやりのある子です」
寿美菜子「弥子は元気です! そしてお父様の影響もあって、剣道がとっても上手な女の子です。だから、一見スポーツ少女にも見えるのですが、キラキラしたものや女の子らしいものへも憧れを持っています。でも、中学生らしい思春期とでもいいますか、そういった気持ちを素直に言えないという、もどかしい時期を迎えている女の子です」
矢作紗友里「遥は、おっとりとした関西弁の女の子です。ですが、三つ子の弟がいる長女ということもあり、お母さん的な感じで、しっかりしているところはしっかりしています。ちょっと胸が大きいのがコンプレックスになっています」
日笠陽子「清乃は、レディになりたいガールみたいな感じですね。すごく恋とかお化粧とか、下着とかにマセていて、大人っぽいところもあるのですが、本当はすごく恥ずかしがり屋さんで、頑張って大人の女を演じているんだよっていうところが見える女の子でツンデレです(笑)」
――それぞれのキャラクターの注目ポイントを教えてください
茅原「ポイントはやはり下着オタクといいますか、下着に関してとっても詳しいというところだと思います。私自身も初めて聞く言葉がたくさんあるぐらい、奈由ちゃんから教わることがたくさんあって、同じ女性としてすごいなって思ったりします。過去にちょっと寂しい思いをしながら育ったという生い立ちもあるのですが、とっても温かくて心優しい女の子で、その温かさが彼女の魅力になっていると思います」
寿「弥子ちゃんのポイントは……、小さいところです! メンバーの中でも一番小さいのですが、ギャグ顔になると、よりミニになります。胸も一番小さいです(笑)。小さいからこそ、背伸びをしようとしている姿が魅力的なところだと思いますので、ぜひそこに注目していただけるとうれしいです」
矢作「遥のポイントは、大きいところです(笑)。弥子ちゃんは小さいですが、遥は大きいです。もちろんそれだけではなく、弟が三人いる長女ということもあって、普段はお母さんみたいな感じなんですね。おっとりとした優しい子なんですけど、注意するところはビシっと注意できる。そんな、みんなよりもちょっとお母さん的な立場でいるところが、遥のかわいいところであり、魅力だと思っています。あと、関西弁もかわいいです(笑)」
日笠「清乃は、メインの四人組の中では、ちょっと大人に見えるといいますか、すごく知識が豊富で、ほかの三人を『下着のことわかってるの?』みたいな感じで上から見ているところがあります。すごく大胆な子なんですけど、本当は恥ずかしがり屋さんで照れ屋なところを隠しているんですよ。そんな女の子の部分も出てくると思いますので、ぜひそこに注目してほしいです」
――監督にお伺いします。アニメにおいて、キャラクターの描き方で注意しているところはどんなところですか?
ひいろゆきな監督「キャラクターではないのですが、まずパンツですね。普段女性向けの書き込み系をやっている絵描きさんをスタッフに迎えておりまして、かなり特効を入れたりして、頑張っております(笑)。キャラクターについては、原作がありますので、あまりそれから逸脱しない感じでできればいいなと思っています」
――『ちゅーぶら!!』という作品に対する意気込みを教えてください
茅原「今日五話目のアフレコが終わったのですが、もう半分なんですよね。始まってみたらあっという間だったなという感じです。原作を読ませていただいたとき、中学生のいろいろと多感な時期の女の子たちがそれぞれの目標に向かって一所懸命頑張っていく姿が伝わってきたので、それが観ている皆さんにも伝わるように、頑張って演じようと思っております。中学生の頃の感覚を思い起こしつつ、頑張ろうという気持ちで臨んでいます」
寿「『ちゅーぶら!!』という作品には、ブラジャーやパンツなどがたくさん出てくるのですが、"えっちぃ"要素だけではなく、本当にタメになることが原作にもアニメの中にもたくさん描かれています。そういった部分を、中学生らしくといいますか、いやらしい感じではなく、素直なままに表現するにはどうしたらいいのかということを考えながら演じています。弥子ちゃんには弥子ちゃんなりの悩みがあって、ちょっと胸がペッタンコなところを気にしていたりするのですが、そういった悩みを素直に表現して、観てくださる方にもちゃんと伝わるようにと思いながら、お芝居をさせていただいております」
矢作「小学校からあがったばかりの中学一年生を私たちは演じさせてもらっているわけですが、すごく遠い昔のことなので、あの頃の若かった気持ちを思い出し(笑)、フレッシュな気持ちでアフレコには臨んでおります。女の子ならわかると思うのですが、下着って中学生ぐらいでちょうど変わる時期なんですよね。その頃の微妙な悩みなどが、女性の方にはすごく共感していただけると思いますし、男性の方にはちょっとわからないかもしれませんが、『そうなんだ』っていう発見もあると思いますので、そのあたりの気持ちを自分でも思い出しながら、大切に演じていきたいなと思っています」
日笠「私が中学生のころ、胸や下着のことについて、どのように考えていたのかなっていうことをいろいろと思い出しながら、その最初の気持ちを大事にして、フレッッシュに演じられるように頑張りたいと思っています。ただ、清乃はちょっと耳年増で、知識だけは豊富な女の子なので、そのあたりを自分の中にもちょっと足しながら、演じていきたいです。監督さんが女性で、音響監督さんも女性ということで、本当に女性ならではの作品になるのではないかなと思っております。私もそんな女性の一員として、しっかりと頑張っていきたいと思っています」
ひいろ監督「『ちゅーぶら!!』は、奈由ちゃんという非常に下着に詳しい女の子が、普通の女の子たちの中に飛び込んできて、そこで巻き起こる日常のドタバタ劇を描く作品なのですが、いわゆる"偉人伝"というわけではないですけど、奈由ちゃんだったら有名なデザイナーさんになってしまうかもしれないし、下着に詳しいカリスマ主婦になってしまうかもしれない。そういった選択肢、そういった未来もあると思うのですが、そんな彼女の中学一年生のときのできごとを描くつもりでやっております。ただ、ここだけを切り取ると、すごく異常な感じの少女に見えるかもしれませんが、周りの友だちは奈由の存在で救われているところもあると思いますし、それをきっかけに友だちがどんどん増えていったり、清乃ちゃんみたいなライバル関係になっていくかもしれない。そういった将来的なイメージを残して終われたらいいなと思っております。男性スタッフにはけっこう過酷な現場かもしれませんが(笑)、彼らの意見も大事にしつつ、力を合わせて頑張ります」
――実際にキャラクターを演じてみて、最初の印象と変わったところや新しい発見があったところはありますか?
茅原「最初から、自分の中にすんなりと奈由が入ってきている感じで、作り込むこともなく、すごく自然に演じさせてもらっているんですよ。もしかしたら自分と近しいところがあるのかもって思っています。下着にはそんなに詳しくないんですけどね(笑)。ちょっとポワンとしているところとか、その空気感が似ているのかなって思いながら演じています」
寿「実際に動いた弥子ちゃんの俊敏さを見ると、さすが剣道をやっているだけのことはあるなって感じで、そのあたりもちゃんと描いてくださっているんだなって画面を観ながら思いました。遥に対して、徐々に心を開いていく感じや、奈由との距離感が近くなってきたところで出てくる表情を見ていると、すごく笑顔が多くなった気がします」
矢作「印象が変わったということは特になかったですね。ただ、遥は関西弁なのですが、私はバリバリの東京出身なので、毎回、関西弁の勉強をしながら頑張っています。遥の、きちんとみんなに注意するところは注意するというあたりは、私も長女なので、作らずにできてやりやすいですね」
日笠「清乃は、合流してから日が浅く、セリフもまだ少ないので、意外な一面というのはこれから見えてくるのではないかと思います。清乃は、ちょっとお色気担当のようなところもあるのですが、やはり中学生なので、大人になり過ぎないように気をつけようと最初は思っていたんですよ。でも、実際に演じてみたところ、ほかの三人との違いを出すために、もうちょっと嫌な感じの、上から目線でやってもいいんだよと音響監督さんに言っていただいたので、少しずつ、そういう雰囲気で演じられるように頑張っています」
――監督にお伺いしますが、実際にキャラクターを自分で動かしてみて印象が変わったところはありますか?
ひいろ監督「印象や雰囲気はあまり変わることなく、このまま最後まで進んでいく気がしています。下着のことで悩んでいた周囲の女の子が、奈由たちによって変わっていくテイストを出せればと思っています。」
――第五話までを振り返って、作品の観どころや印象に残ったシーンなどがありましたら教えてください
茅原「素敵だなと思ったのは、奈由はすごく下着について詳しくて、下着のことになると周りが見えなくなってしまうところもあるのですが、弥子ちゃんだったら弥子ちゃん、遥ちゃんだったら遥ちゃんの身体に合う下着を一所懸命に探して、勧めてあげる優しさを持っているところです。そんな中でも、弥子ちゃんに手作りの下着を作ってあげるというお話がすごく好きですね。やはり、誰かのためにそこまで想いを込めてできるというのは、下着への愛情だけでなく、友だちへの愛情もすごく感じられるエピソードだと思います」
寿「本当に素敵なシーンばかりで、どれも思い出深いのですが、遥ちゃんがメインの回で、弥子が遥のためにキれているシーンがあるんですよ。そこでは、弥子ちゃんはなんていい子なんだろうって思いました。口を大きくあけて、怒っているシーンなのですが、スタッフの方や音響監督さんとも、ただ怒鳴るだけじゃなく、心の奥から怒りが徐々にこみ上げている感じが出せたらいいなってお話をさせていただきました。すごく遥のことを思いやっている弥子、そんな二人の関係性が見えるとても大好きなシーンになっています。あとは、チビ奈由が好きです(笑)」
矢作「弥子ちゃんのために奈由ちゃんが下着を作ってあげたのに、なかなかそれを着ない弥子ちゃんに対して、遥か行動を起こすシーンが好きですね。美菜ちゃんが言っていた、弥子ちゃんと遥のくだり、遥のために弥子ちゃんが怒ってくれたシーンもすごく好きです。あとはやはり、奈由ちゃんとお婆ちゃんのお話ですね。奈由ちゃんとお婆ちゃんのシーンは、観ていてうらましくなるぐらい、愛がいっぱいです」
日笠「自分に関するシーンで言うとやはり初登場シーンですね。清乃の初登場シーンはすごくインパクトがあります。公の場では言うのも憚られるようなことを三人に投げかけたりするので、そのあたりに注目してみてください(笑)。あと、奈由ちゃんのお婆ちゃんは本当に素敵なお婆ちゃんで、観ていてウルっとくるシーンになっていますので、そこもじっくりと観ていただきたいです」
――それでは最後に、番組を楽しみにしているファンの方へのメッセージをお願いします
茅原「アフレコが始まって今日で五話目だったのですが、絵のほうがすべてオールカラーでキレイにできているので、本当に演じやすいですし、キャラクターの表情がよくわかって、とてもありがたいです。私たちも、美しい絵に負けないように演じていかなくてはいけないと思っています。回が進むにつれて、みんなの絆も深まっています。みんなで力を合わせて頑張りますので、よろしくお願いします」
寿「みんなでお芝居をするのが楽しくて、わくわくしながら、毎週アフレコに臨んでいます。『ちゅーぶら!!』を観てくださる方が男性だったら、『へぇ、そんなんだ』って勉強になるようなことがたくさん描かれていますし、女の子だったら共感してもらえたり、教科書のようにいろいろなことを学べる作品だと思います。私自身も、原作や台本を読んで、勉強させていただいているところもありますので、ぜひ観てくださった方にも、そういう気持ちになっていただけるよう、最後まで頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いします」
矢作「胸の小さい子の悩み、大きい子の悩み、人それぞれ、女の子だったらいろいろな悩みがあると思うのですが、そういったことがすごくリアルに描かれているので、共感してもらえる部分がたくさんあると思います。そして、男の人は、全話観ていただければ、すごく紳士になれるんじゃないでしょうか。この作品を観ると、下着屋さんに行きたくなると思いますし、行くのが楽しくなると思います。最終回までみんなで仲良く下着について勉強していけたらいいなと思っておりますので、ぜひ最後まで観てください。あと、オープンニングテーマとエンディングテーマもこの四人で歌っていますので、そこにも注目していただけたらうれしいです。よろしくお願いします」
日笠「男の子は、中学生のときにわからなかったことがすごくたくさんあると思うのですが、実はあのときはこういうことだったんだよっていうシーンがいっぱいありますので、ぜひ男の子には観ていただきたいですね。そして女の子も、下着に対する考え方がすごく変わってくると思いますので、ぜひこの作品を観て勉強してください。そして、オープニングテーマとエンディングテーマもすごく頑張りましたので、ぜひ皆さんにはカラオケでオープニングを歌っていただきたいですね。一人で、ぜひ(笑)。一所懸命、いい作品にしていきたいと思っておりますので、皆さん、ぜひぜひ観てください。よろしくお願いいたします」
ひいろ監督「今年はまだまだパンツアニメが流行るみたいなんですけど、それの一角として『ちゅーぶら!!』も位置しているわけですが、それプラスアルファとして、登場人物の女の子たちの心の微妙な動きや、その周りにいて振り回される男の子たちのかわいらしさなども観ていただきたいですね。女子はけっこう共感できる部分があると思いますし、男子の方も番組を観て、それをきっかけに女子と話をしたりする、そういった話題のきっかけにしてほしいなと思っています」
――ありがとうございました
2010年1月4日より、AT-Xにて放送開始となったTVアニメ『ちゅーぶら!!』。今回のインタビューに答えてくれた4人が歌うオープニングテーマ「Choose Bright!!」およびエンディングテーマ「Shy Girls」が、それぞれ2010年2月10日のリリース予定となっているほか、各キャラクターが歌うキャラソンマキシも3月10日に発売される予定となっているので、こちらも注目しておきたい。また、3月24日からはBlu-ray&DVDシリーズもリリーススタートとなるので、あわせてチェックしておこう。
■TVアニメ『ちゅーぶら!!』おもなスタッフ
原作 / 中田ゆみ (双葉社 / コミックハイ! 連載中)◆監督 / ひいろゆきな◆シリーズ構成 / 吉田玲子◆キャラクターデザイン / 谷津美弥子◆音楽制作 / スターチャイルドレコード◆アニメーション制作 / ZEXCS
■TVアニメ『ちゅーぶら!!』おもなキャスト
葉山奈由 / 茅原実里◆神宮寺弥子 / 寿美菜子◆白石遥 / 矢作紗友里◆天原清乃 / 日笠陽子◆小町陽樹 / 佐藤雄大◆水野環 / 大原さやか◆葉山圭吾 / 櫻井孝宏
(C)中田ゆみ・双葉社/桜南中学下着部 |