レッツ! Windows 7 - デスクトップ編(1)
レッツ! Windows 7 - デスクトップ編(2)
レッツ! Windows 7 - デスクトップ編(3)
レッツ! Windows 7 - 電源管理編(1)
レッツ! Windows 7 - 電源管理編(2)
レッツ! Windows 7 - 電源管理編(3)
レッツ! Windows 7 - ユーザーインタフェース編(1)
レッツ! Windows 7 - ユーザーインタフェース編(2)
レッツ! Windows 7 - Windows Update編(1)
レッツ! Windows 7 - ユーザーインタフェース編(3)
レッツ! Windows 7 - ユーザーインタフェース編(4)
レッツ! Windows 7 - デバイス編(1)
レッツ! Windows 7 - ホームグループ編(1)
レッツ! Windows 7 - ユーザーインタフェース編(5)
レッツ! Windows 7 - Windows XP Mode編(1)
レッツ! Windows 7 - Windows XP Mode編(2)
レッツ! Windows 7 - Windows XP Mode編(3)
レッツ! Windows 7 - Windows Media Player 12編(1)

本稿は「レッツ! Windows 7」と題して、Windows 7の便利な機能を中心に、初心者が判断に悩む設定や、気付きにくい場所に設けられた設定を解説していきます。Windows 7から初めてコンピュータに触る方はもちろん、Windows XP/Vistaからアップグレードした方も是非ご覧ください。今回は前回に引き続きWindows Media Player 12の魅力をお伝えします。また、読者からの質問をお待ちしておりますので、本稿末尾にあるリンクから投稿をお願い致します。

オーディオ取り込み形式をMP3にする

Windows Media Player 12は、音楽CDをデータ化する"取り込み"機能を搭載し、Windows Mediaオーディオ、MP3、WAVEの3種類からファイル形式を選んでデータ化することが可能です。特にWindows Media Audio形式は、前バージョンであるWindows Media Player 11からサポートされたバージョン 9.2および10 Proにより、5.1chなどのマルチチャンネルに対応するProfessional、可変ビットレート圧縮を行なうVBR、可逆圧縮を用いるロスレスといった柔軟性の高い圧縮形式を選択できますので、データ化する際の利便性も大きく高まることでしょう。

しかし、デジタルオーディオプレーヤーのデファクトスタンダードとも言えるiPodは、Windows Media Audioをサポートしていません(iTunes for Windows使用時は、プロテクトがかかっていないWindows Media Audioファイルに限り、AAC/MP3/WAVEの各形式に変換可能)。そのため音楽CDをデータ化する場合、機能的なアドバンテージを持つWindows Media Audio形式よりも、MP3形式を選択した方が多くのメリットを持つことになります。最初はこの設定から確認しましょう。

音楽CDの取り込み形式は、「オプション」ダイアログの<音楽取り込み>タブで制御可能です。「形式」セクションにあるドロップダウンリストから「MP3」を選択し、同セクションにあるスライダーを左右に動かし、取り込み時のビットレートを変更してください。例えば外出先でデジタルオーディオプレーヤーを用いる際、インナーイヤー型のヘッドフォンであれば、128Kbpsでも十分ですが、屋内で据え置き型スピーカーに接続する場合は、256Kbpsや320Kbpsを選択した方が高音質を楽しめます。その反面ファイルサイズは肥大化しますので、お使いの環境に合わせてお選びください(図01~03)。

図01 [Alt]キーを押してメニューを表示させてから、<ツール>メニュー→<オプション>とクリックします

図02 「オプション」ダイアログの<音楽の取り込み>タブを開き、「取り込みの設定」セクションにあるドロップダウンリストから「MP3」を選択します

図03 スライダーで取り込み時のビットレートを選択します。128/192/256/320Kbpsからお選びください。最後に<OK>ボタンをクリックして設定完了となります

動画再生をスムーズにする

そもそも動画ファイルとは、それぞれ圧縮済みのオーディオ情報と動画情報が組み合って形成されています。コンピュータによって動画ファイルの再生を行なう際は、圧縮データの伸張処理とデータ再生が行なわれますが、元々動画は静止画像の集合体であるため、コンピュータに大きな負担を強いることになり、ハイビジョン相当の動画を古いコンピュータで再生するのは現実的ではありません。

本来オーディオ情報と動画情報は連動していますので、正しく同期(再生)するはずですが、コンピュータの再生能力が追いつかない場合、動画と音声の再生タイミングがずれだす"音ズレ"や、音声は正しいながらも動画再生が追いつかない"コマ落ち"が発生します。

もちろん最近のコンピュータでは、DXVA(DirectXビデオアクセラレータ)に代表されるGPU動画再生支援機能が使えますので、多くの場合問題になることはありません。しかし、ネットブックなど低スペックなコンピュータにWindows 7を導入した場合、GPU能力が乏しい環境では、前述の音ズレやコマ落ちが発生する可能性もあるでしょう。

Windows Media Player 12は、DVDビデオおよび動画ファイル再生時にフレーム(動画を構成する各画像)を捨てて、再生品質よりも同期性を優先するオプションが用意されています。同機能を有効にするには、「オプション」ダイアログの<パフォーマンス>タブにある<フレームを脱落させ音声と映像の同期を保つ>をクリックしてチェックを入れてください(図04)。

図04 先の手順を参考に「オプション」ダイアログを起動し、<パフォーマンス>タブの「DVDおよびビデオの再生」セクションにある<フレームを脱落させ音声と映像の同期を保つ>をクリックしてチェックを入れます。最後に<OK>ボタンをクリックしてください

インターネットラジオを再生する

インターネット経由でラジオ放送を視聴するインターネットラジオが浸透し始めたのは、日本でも個人による常時接続環境が普及し始めた1997年頃から。2000年に登場したWindows Media Player 7.0でもラジオ機能をサポートし、多くのユーザーがBGMとして楽しむ場面が見られるようになりました。

しかし、音楽CDのデータ化などコンテンツの充実することで、インターネットラジオは徐々にマイナーコンテンツとして扱われるようになり、現在では使用している方も少数派になっています。それでも筆者のように、聴きたい曲が浮かばない場合や執筆中の単なるBGMとして愛用している方もおられるでしょう。Windows 7に標準搭載されているWindows Media Player 12でも、ラジオ機能は残されており、以前のように手軽なBGMとして楽しむことが可能です。

Windows Media Player 12のナビゲーションウィンドウにある<Media Guide>ボタンをクリックしますと、インターネットラジオコンテンツが表示されます(蛇足ですが以前は数種類のコンテンツを参照できましたが、現在はインターネットラジオのみ)。ここから再生したラジオ局をクリックすることで、コンテンツが再生されますので、お好みのジャンルをお試しください(図05~07)。

図05 Windows Media Playerを起動した状態で、左下にある<Media Guide>ボタンをクリックし、Media Guideを開きます

図06 これでインターネットラジオコンテンツが表示されますので、お好みのラジオ局を選んで<開く>をクリックしてください。自動的にコンテンツ再生が始まります

図07 先の画面にある<ラジオ局の検索>をクリックしますと、ラジオ局の検索が行なえます。執筆時点で日本語のコンテンツは、「STOCKVOICE Market」のみでした

阿久津良和(Cactus)