社員向け年頭挨拶(抜粋)
新年おめでとうございます。新しい年を迎え、皆さんのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
弊社は、昨年の10月から女優の菅野美穂さんをCMに起用して、「現場に、愛を。」のキャッチフレーズでプロモーションを展開しています。菅野さんが、現場でお使いいただいているお客様、おひとりおひとりに「愛」を語りかける様子が、私たちのモノづくりの姿勢、私たちのサービスとして映ったのでしょうか、10月に入ってからの国内販売は昨年実績を大きく上回る快進撃を続けています。
「愛」といえば、昨年、大河ドラマ「天地人」の主人公、「愛」と「義」に生きた戦国の智将・直江兼続が記憶に新しいと思います。「子ども店長」でおなじみの名子役、加藤清史郎くんや妻夫木聡さんの人気もあり、いわゆる歴女ブームの一翼を担いました。山形県米沢市の上杉神社には、おなじみの「愛」の字をあしらった兜が兼続所用のものとして展示されています。この「愛」の字については諸説ありますが、上杉謙信が毘沙門天の信仰から「毘」の字を旗印に使用しているように、軍神として信仰されていた「愛宕権現」を表したものではないかと言われています。
私たちOKIグループの本社ショールーム(東京都港区)の目の前にも愛宕神社があります。愛宕信仰の発祥である愛宕山白雲寺(京都)が古くより火伏・防火に霊験があったことから、慶長8年(1603年)に徳川家康の命により江戸防火の神様として祀られたそうです。愛宕神社は、天然の丘陵としては東京23区内の最高峰、愛宕山(標高25.7m)の山頂にあり、ショールームの正面から見える大鳥居を抜けると急勾配の石段、男坂に圧倒されます。馬でこの石段を駆け上がった曲垣平九郎(まがきへいくろう)を将軍家光が褒め称えた故事にちなんで「出世の石段」と呼ばれ、多くの人がこの石段を登って参拝しています。
愛宕神社は、そもそも火の神様。古来、機械の稼動時に火入式などをおこなったことから、印刷やコンピュータ関係にご利益があるとのこと。まさにプリンタのための神様ではないでしょうか。2010年、全世界のお客様にお届けする140万台の商品がお客様の現場で元気に稼動しつづけ、お客様のビジネスが成功されますことを祈願して、「出世の石段」を登り、初詣に出かけようと思います。
現代は、クラウドやセキュリティ、モバイルなど劇的に革新がもたらされる、まさに乱世です。お客様のご要望も日々刻々変化してまいります。いかなるお客様のご要望にもお応えできるように曲垣平九郎を見習い、日々の修練怠りなきよう、皆さんとともに励んでまいりたいと思います。それが、お客様にお届けする「愛」なのですから。
最後に、この一年が「愛」に満ち溢れた良い年になりますことをご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。