マイクロフォーサーズ規格のカメラは、非常にコンパクトなボディを実現できるのがメリットで、さらにボディデザイン的にも自由度が高い。初号機となった「LUMIX DMC-G1」はデジタル一眼レフカメラ風のデザインだったが、「OLYMPUS PEN E-P1」「LUMIX DMC-GF1」ではコンパクトデジカメ風のデザインになり、独特のスタイルとなった。

マイクロフォーサーズ機の「DMC-GF1」(左)と「E-P1」

これまでのデジタル一眼レフカメラのようなスタイルは「ちょっと大げさすぎる」と感じていたような人にも訴求できるのがE-P1やDMC-GF1の良さだ。今回は、レンズ交換ができるのにコンパクトなマイクロフォーサーズ機のスタイルや使い勝手を進化させるアクセサリーを紹介したい。

なお、11月12日に、オリンパスからE-P1の上位機種「E-P2」が発表されているが、カラーリングにブラックが追加されるなど、多少の相違点はあるものの、外観上はE-P1と同等で、一部を除いてアクセサリーは共通だ。

ボディを守りながら見栄えも変えるボディケース

ボディケースは、本体下部の三脚穴に装着するケースだ。本体下部を覆うだけなので、レンズやシャッターボタンを含め、撮影に必要な部分は露出しており、そのまま撮影することができる。ボディ全体を覆わないのでカメラ保護については弱めだが、「速写ケース」と呼ばれるとおり、思い立ったときにすぐ撮影できるメリットがある。

オリンパスからはE-P1用に「CS-10B」が用意されており、ブラック、ホワイト、ブラウンの3色をラインアップ。パナソニックのDMC-GF1用には「DMW-CGB1」があり、こちらはブラックとベージュの2色が用意される。

E-P1に装着したボディケース「CS-10B」

それに組み合わせるストラップは、オリンパスが「CSS-S109LL」、パナソニックが「DMW-SSTG1」を用意。カラーはオリンパスがブラウン、ホワイト、ブラック、パナソニックがブルー、ベージュ、レッド、ブラックとなっている。

ボディ保護のためだけでなく、ストラップとの組み合わせや本体カラーとの組み合わせでドレスアップの効果もあるので、気に入ったカラーを選ぶといいだろう。

E-P1もDMC-GF1も、ボディ全体を覆うレンズジャケットも用意されているが、個人的にはボディケースにとどめ、すぐに取り出して撮影するほうがマイクロフォーサーズ機には適していると思う。

なお、E-P1用のボディケースは、ハクバ写真産業からも「ピクスギア本革ボディケースセット」が12月中旬に登場。メーカー純正品にはないカラーも用意されており、ストラップも同梱される。

ハクバ写真産業の「ピクスギア本革ボディケースセット」

また、ファブリックライフからは「suono(スオーノ)」ブランドの布ケースも発売されている。これは綿100%の布生地を使ったケースで、「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」を装着した状態で収納できる。ボディケースではなく全体を収納するケースだが、ボディを守りつつ、コンパクトに収められるのが特徴だ。

ファブリックライフの「suono」ブランド布ケース

ファインダーをのぞいて撮影する

マイクロフォーサーズ機は、ミラーレス構造で、光学ファインダーを搭載できないため、通常は背面液晶で構図を見ながら撮影することになる。

E-P1では、パンケーキレンズ「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」を装着したときに利用できる光学ビューファインダー「VF-1」を用意。ホットシューに装着してのぞくことで、構図の確認が行える。レンズを通した像を見ているわけではないので、一般的な一眼レフのファインダーとは異なるが、ファインダーをのぞきながら撮影したい場合に有効だ。

光学ファインダー「VF-1」

これに対してDMC-GF1では、電子ビューファインダー「DMW-LVF1」があり、これは液晶モニターに表示する映像をファインダーに表示してくれる。ホットシューとその下部にある接続端子を利用して装着し、液晶画面を見るのと同じ使い勝手で、ファインダーを見ながらの撮影が行える。DMW-LVF1は約20.2万ドットで視野率約100%、倍率約1.04倍を実現。接眼部を上に向けてのぞき込むように撮影することも可能だ。

DMC-GF1のライブビューファインダー「DMW-LVF1」

なお、新モデルのE-P2では電子ビューファインダーに対応しており、「VF-2」がオプションとして用意されている。DMW-LVF1と比べ、144万ドットと高精細化され、視野率は100%、倍率1.15倍で、より見やすい。屋外の強烈な日差しの中で背面液晶が見えにくい場合や、背面液晶の光が邪魔になるようなシーンなどでもファインダーは役に立つオプションだろう。

E-P2に装着する電子ビューファインダー「VF-2」

さらなる成長が期待できるカメラ

E-P1に関しては、面白いアクセサリーも用意されている。それが「張り革キット」だ。現在、近代インターナショナルがライカタイプのシボ、ダイヤシボ、ゼブラ柄といった独特のデザインの張り革を用意しており、これをE-P1のボディに張り付けることで外観を大幅に変えることができる。

マイクロフォーサーズ機は、本体がコンパクトでこれまでのデジタル一眼レフカメラにはないデザインを実現しているため、そのスタイルを生かしてさまざまなオプションが登場してきている。

今後、さらに新しいカメラやオプションが登場してくれば、マイクロフォーサーズがさらに盛り上がるだろう。今後の成長が楽しみなカメラなのだ。