年末といえば大掃除だが、「忙しいし、そもそも苦手で……」という人は多いはず。ならば、簡単にできて、"リバウンド"せず、しかも仕事の効率UPにもつながる整理&掃除テクを専門家に聞こう。ということで、ハウスクリーニングの『おそうじ大使』を展開する東和総合サービスの田中亜紀子社長を訪ねた。
まずデスク回りの"紙"を減らす
忙しいときに限って必要な書類が見つからない。出先から電話をかけて同僚に自分の机の中の書類を探してもらったが「わからない」と言われた――。こんな経験はないだろうか? 「これでは仕事の効率が下がる。まずは、資料や本などの"紙"を思い切って減らすことから始めて」と田中社長はアドバイスする。
「整理ベタな人は、『見つからない』度にプリントアウトするので、同じ書類をダブって持っていることがよくある。こうした不要な書類はどんどん処分して」。書類同様、デスク回りを"占領"していることが多い本や雑誌については、「最近見てないなら捨てる。捨てないならオフィスの保管庫などに移す。机の周囲には新しいものだけを置いて」と田中社長。机回りの整理ができず悩んでいた筆者が実践したところ、同じ書類が次々と……。雑誌類も移動したら机回りの「モノ」は3分の2程度に減った感じだ。
「見える化」で仕事の効率アップ
不要な"紙"を処分したら、次は整理。「ポイントは『見える化』」と田中社長。仕事の種類によって違うが、必要な書類は、「未決」と「既決」、クライアントごと、物件ごと……といった具体にファイリング。それが何のファイルであるかが同僚にもすぐ分かるようにラベリングすることも大切だそう。自分の書類を職場で「共有化」できるので、仕事の効率はグ~ンとアップするという。
一方、頻繁に使うわけではないが、重要度が高いものは、スキャンするなどしてデータ化する。「紙で手元に置いておくと、使わないうちにどんどん机の引き出しの奥に押しやられ、『死んだ』状態に。データ化すれば場所をとらず、必要なときも見やすい」。パソコン内のデータも分かりやすくファルダにまとめるなどして「見える化」を心がけたい。
机も棚も、収納のコツは「腹八分目」
せっかく整理してもすぐに、並べた書類やファイルがすぐに"崩壊"する。という人は多い。 棚の収納の原則は「書類でも本でも使う頻度の多いものは中段。次によく使うものは下段、あまり使わないものは上段に置く」。また、机の一番下の深い引き出しにはファイリングした書類を入れるといいそうだ。よく使うものは自然に手前に来るようになり、必要度の低いものは奥にいく。「気がついたときに一番後ろにあるものを処分するなどすれば、いつもきれいに収納できる」と田中社長。
「"リバウンド"を防ぐコツ」を聞いたところ、「机でも棚でも、モノは『8割』の容量に抑える。これ以上は増やさないという量を決めることが大事」と田中社長。「書類は次々増えてくる。増えた分の書類をそのたび減らすつもりでいればいい。家でも同じこと。外出先から買い物したものなどを持ち帰ったら、同じぐらいの分を処分して」。
PC回りは重曹水でスッキリ
モノの整理が終わったら、パソコン回りの汚れをスッキリ落とそう。使うのは「体にやさしく、油汚れにも強い。一本あればいろんなところの掃除ができる」(田中社長)という重曹。田中社長自らがノートパソコンのお手入れ法を見せてくれた。重曹水は2.5%程度の濃度に薄めスプレー用の容器に。ほかに用意するのは静電気でホコリをキャッチできるタイプのハタキ、マイクロファイバークロス、タオルを小さく切ったものなど。ハタキでパソコン回りの埃をざっと取り除いたら、各部位のお手入れを始めよう。
■液晶
傷が付きやすいので柔らかいマイクロファイバークロスを使って拭く。汚れが落ちないときは重曹水をつけたクロスで拭くが、拭きあとが残らないようすぐに空拭きを。
■本体
小さく切ったタオルに重曹水をスプレーし、パソコンの表面、裏側、側面、キーボードの周りなどを拭く。拭きあとが残らないようすぐに空拭きする。ノートPCの場合、キーボードを打つときに手のひらが当たる部分が特に汚れやすい。念入りに。
■キーボードなどの細かい部分
キーボードも本体同様に表面の汚れを拭き取る。水をキーボードに落とさないよう注意。汚れのたまりやすいキーとキーの間は、重曹水をつけて絞った綿棒を使って埃や汚れをとっていく。パソコン裏側にある接着部分や溝、側面の細かな溝なども綿棒を活用。掃除機の先端に付けるすきま用ノズルが市販されているので、こうしたグッズを利用するのもおすすめだそう。
■マウス
マウスの裏面のボールをくるくる回しながら、綿棒でゴミや埃を取り除いていく。光学式マウスの場合は、赤く光るセンサー部分の汚れを綿棒で取り除けばOK。感度が良くなり、操作がしやすくなる。
■その他デスク回り
電話やデスクのコンセント部分なども小さく切った布や綿棒を活用。特に直接耳や顔にふれ、話すときに出る唾が付着する受話器の汚れはかなりのもの。しっかり汚れを落としておこう。
自宅はリーズナブルなお掃除サービスで
職場の机回りも汚いけど、家はもっと大変なことに……。そんな人は掃除のプロに頼んではいかがだろう。東和総合サービスでは昨年から、専門の講習を受けたスタッフによるハウスクリーニング「おそうじ大使」を本格的に展開。主婦層に加え、最近は「(掃除の)方法がわからない」「忙しくて時間がない」という30~40代男性の利用も増えているという。
気になる料金だが、キッチン掃除のみに絞ったお得な「キッチンセット」が3万円から、お部屋全体の「まるごとパック」(在宅の場合)が20平方mまでが3万円、20~30平方mが4万円など。同社が50年の歴史で培ってきた、カーペットやソファのクリーニング技術を試すなら「すっきり専科」(布製ソファ2人掛け1台1万1,000円など)もおすすめだ。
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