総務省統計局は25日、2人以上世帯の家計調査報告(11月分速報)を発表した。1世帯あたりの消費支出は28万4,740円で、価格変動の影響をのぞいた実質で前年同月比2.2%の増加となった。増加は4カ月連続。前月比(季節調整値)は0.1%増だった。

テレビなどのエコポイント関連製品の購入費が増えたことで「教養娯楽費」(3万1,387円)が前年比6.9%増となっているほか、新型インフルエンザの流行の影響で保健医療サービスや医薬品などを含む「保健医療」(1万4,373円)が6.2%も増加。なかでもマスクなどの「保健用消耗品」は前年比10.9%増、「医科診療代」は同12.7%増と大きく伸びている。ほかで増加が目立った項目は「教育」と「家具・家具用品」で、それぞれ前年比9.3%増。逆に減少が目立ったのは「被服及び履物」の4.3%減だった。

一方、サラリーマン世帯の実収入は42万8,219円で前年同月比実質0.3%減。4カ月連続の減少となる。世帯主収入が35万7,786円で同0.5%減(2カ月連続の減少)。配偶者収入は5万686円で同4.2%増(4カ月連続の実質増加)となっている。

総務省統計局の担当者は「収入は減っているものの消費は回復している。2007年の水準にまで戻ってきている」と話している。