ベイテックシステムズ
代表取締役社長 原口豊氏

ベイテックシステムズ 代表取締役社長 原口豊氏は「オムロン様のご要望として、Excelで作成済みの既存データを流用したいというものがありました。その点、Google AppsはExcelのデータをそのまま『Googleドキュメント』のスプレッドシートにインポートできるので最適です。また、標準でサポートされていないような細かい部分も『Google App Engine』と『Google Spreadsheets API』の組み合わせによりカバーできます」と、提案のポイントを語る。

こうした提案を受け、汎用センサ事業部ではGoogle Appsを用いた情報公開サイトの制作に着手する。

具体的な手法としては、まず製品情報がまとめられた既存のExcelデータを「Googleドキュメント」のスプレッドシートにアップロード。続いて「Googleサイト」でサイト構築を行い、Google App EngineとGoogle Spreadsheets APIを用いながらスプレッドシートの内容をサイトに反映させるというものだ。

その結果、他社ベンダーが提供するサーバ設置型のソリューションに対してGoogle Appsではイニシャルコストが約1/3まで抑えられたほか、1カ月あたりの運用費も1/3程度まで削減。実際の作業期間は約1カ月程度で、ヒアリングなどを含む全体の導入スケジュールについても半分ほどの期間で済んだそうだ。

完成したWebのトップページ

Excelでデータの更新を行っている生産中止情報一覧

完成した情報公開サイトについて森藤氏は「正直なところ、今まではデータベースといえば多大な手間・時間・費用が必要で、更新作業も難しいといったイメージがありました。しかし、Google Appsはこうしたネガティブな印象を払拭すると同時に「早く・軽く」という私たちの要望を見事に叶えてくれたのです」と語る。

今後は動画も

Google Appsで作成した情報公開サイトは11月6日にプレオープンが行われ、12月より本格稼働を開始している。現在はソースとなるExcelデータを多人数で作成し、それを3名ほどの担当者がGoogleドキュメントのスプレッドシートにアップロードする手法を採用。更新頻度としては、新製品のリリースや生産中止などに応じて3カ月に1度くらいのペースになる見込みだ。

森藤氏は今後の予定について「センサという製品自体が理解しづらい側面を持っているので、動画で分かりやすく紹介するようなコンテンツも考えています」と語る