エルピーダメモリは12月17日、50nmプロセスと同等レベルのコスト競争力を達成したという65nm XS版(エクストラシュリンク版)の1GビットDDR3 SDRAMの開発を完了したと発表した。PCおよびサーバ向けをターゲットに、2010年第1四半期より量産を開始する。
同社では昨年から続くDRAM不況を背景に、微細化推進と投資抑制型の2本立ての研究開発を行っていた。具体的には、50nm、40nmといった先端プロセスの導入による微細化と並行し、既存のArFドライ露光装置を活用するシュリンク版の開発を進めていた。この研究開発の成果として、昨年に65nm S版(シュリンク版)を開発したのに加え、今回の65nm XS版の開発を完了した。
65nm XS版は、65nm S版からさらにチップサイズが縮小するため、300mmウェハ1枚あたりのチップ取得数はS版に較べ、25%増加する。チップサイズを極限まで小さくしたことに加え、製造工程の削減や既存のArFドライ露光装置の活用により装置コストを大幅抑制した結果、50nmプロセス製品と同等レベルのチップコストを実現しているという。