JR東日本は18日、2010年3月13日にダイヤ改正を実施すると発表した。成田エクスプレスの新車投入と増発、横須賀線「武蔵小杉駅」開業、上越新幹線「とき」のスピードアップなどが実施される。また、車両老朽化のため上野 - 金沢間の寝台特急「北陸」と急行「能登」は3月12日発の列車を最後に廃止し、多客期に新たな臨時急行列車を運行するとのこと。
寝台特急「北陸」は、上野 - 金沢間を結ぶ列車。青色の14系客車を使用する「ブルートレイン」のひとつとして、また、もっとも走行距離の短い寝台列車としても鉄道ファンに親しまれているという。急行「能登」はボンネットタイプの先頭車を持つ489系電車を使用した夜行の座席急行で、運行区間は「北陸」と同じ上野 - 金沢間。ふたつの列車はほぼ同じ時間帯で運行しており、利用客の多様なニーズに対応していた。両列車の廃止について、同社は「車体の老朽化によるもの」とし、今後は「別の特急形車両による臨時急行列車を週末や夏休みなどお客さまのご利用の多い時に運行する」とのこと。列車名は未定という。また、東京 - 館山間の特急「さざなみ」についても、運行本数の削減と運行区間の短縮を実施するとのこと。
東京方面と成田空港を結ぶ特急「成田エクスプレス」は、10月から投入した新型電車「E259系」の増備を進め、2010年夏までに全列車をE259系に統一する。これに先駆けて、2010年3月からは新宿方面発着の列車を4往復増発して25往復に、横浜方面の列車を9往復増発して26往復とする。東京 - 成田空港間は1往復の増発して27往復に、中央線方面直通列車も1往復増発して2往復となる。また、品川・渋谷、武蔵小杉駅を経由する成田エクスプレスは、それぞれの駅に全列車が停車する。
横須賀線では西大井 - 新川崎間に新駅「武蔵小杉」が開業する。南武線の武蔵小杉駅と連絡通路で接続し、乗り換えが可能となる。同駅には横須賀線、湘南新宿ラインの快速と特別快速、成田エクスプレスの全列車が停車する。同駅から東京駅までの所要時間は約17分、新宿駅までは約18分(特別快速)、横浜駅までは約10分(同)。また、横須賀線、南武線共に朝の通勤時間帯に上り列車を1本ずつ増発する。
このほか、横浜線日中に快速電車を増発、武蔵野線日中の東京駅直通列車を増発、京浜東北線の夜間帯の増発、南武線の夜間帯の運転区間延長、総武快速線日中の内房方面直通列車の1往復増発、埼京線土休日のりんかい線直通運転を2往復増発。京浜東北線・根岸線、京葉線に新型電車E233系を継続的に導入して輸送改善を実施する。また、上越新幹線越後湯沢 - 新潟間のデジタルATC化により、「とき」の54本中45本について、最大3分の到達時間短縮が実現する。