8月に行われた『第7回MBS新世代漫才アワード』で優勝を果たしたお笑いコンビ・span!(水本・マコト)が1,000分のフリートークライブに挑む初の冠番組『おしゃべりspan!銃(ガン)』(毎日放送 2010年1月10日 24:50~25:50)に出演することになり、17日、大阪市内で収録に臨んだ。
同番組は『MBS新世代漫才アワード』の優勝特典として企画されたもの。2人が100分間を10ステージ、合計1000分間行うフリートークライブから厳選された部分のみを60分番組に凝縮してオンエアする。結成6年目となる2人が培ってきた"しゃべり"の力を遺憾なく発揮できる内容だが、収録日数が4日間に限られているため1日に2~3ステージこなさなければならないうえ、10ステージすべて違うネタをしゃべらなければならない。まさにトークの荒修行ともいうべき収録となった。
この日は収録2日目。3ステージ目のトークライブに臨んだ2人は、いかにも関西的なボケ味を醸し出す互いの家族のエピソードや、水本が「前から謎やと思ってた」と首をひねる判読不能なマコトのサインの秘密、若手芸人ならではの過酷なロケの体験など尽きることのない爆笑ネタを次々と披露。スタジオに集まった100名の観客を沸かせる汗だくの熱演で100分を走り切った。
収録後、会見に臨んだspan!。水本は「100分って長いです。むちゃむちゃ長いです!」とこぼしながらも、「もう3回目なので徐々に慣れてきましたけどね。今日は特におもしろくできたんじゃないかなと思います」と手応えを感じているよう。一方のマコトは「僕は体感的に短く感じて、終わったときには『もう100分?』と思いました。本当に楽しんでやれたなという感じ」と笑顔を見せた。
無謀ともいえる"1,000分フリートークライブ"はまだ前半戦。水本は「周りの芸人に『おまえ、1,000分しゃべるってどういうことかわかってる? しゃべれるエピソードなんか1000分もないで!』と言われてやっとすごさに気づいたほどめっちゃ長い」、マコトも「僕らがいつもやるイベントは最長でも60分ぐらい。1000分やるって聞かされてもまぁピンとは来ないです(笑)」とその途方もない長さに呆気にとられている状態らしいが、「あえて話題を決めずに、出たとこ勝負の展開で自分たちを追い込むのがテーマ」と残りのトークにも意欲満々。
とはいえ、そんな長時間の収録の中から番組本編に使われるのはわずか数10分で、トークの9割以上がオンエア上では"お蔵入り"となってしまう。水本は「そのことについては、はっきり行って拗ねてます(笑)。ちょっとずつつまんでいけば15分ぐらいの番組できるんじゃないかなと思うんですけど」、マコトも「プロデューサーの方にDVDを出したいって言うてるんですけど」と"ボツトーク救済企画"をぶち上げて猛アピール。「来年はいっぱいテレビに出たいです!」とちゃかり売り込みをかけていた。