日本ユニシスはこのほど、「くりっく365」向け取引システムのSaaS型サービス「TRADEBASE(トレードベース) for FX」を開発し、販売を開始した。同社は今後、証券会社を中心に同サービスを展開し、6年間で約100億円の売上げを目指す。既に岡三オンライン証券に対し、2010年2月末からサービスを提供開始することが決定している。

東京金融取引所が開設するFX市場「くりっく365」は、2005年の市場開設以降、現在では取引参加企業16社、取引高も月間700万枚超(2009年11月末現在)にまで伸張。今後も取引参加企業の新規参入により市場拡大が見込まれているという。

同社はくりっく365の成長性に注目し、これまでSI(System Integration)型で提供してきた取引システムのノウハウを活用。SaaS型サービスとしてくりっく365 取引システムを開発した。システム開発においては、同社独自の電子取引システム基盤であるTRADEBASE21をもとに新技術・方式を採用し、これまで以上に安定的で堅牢なシステム基盤を構築したとしている。

同システムでは、固定料金に加え、取引高に応じた従量料金制を組み合わせた料金体系を採用、取引高に応じてシステムコストを変動費化できるという。また、オプションサービスとして、顧客が従来から利用している既存のくりっく365 取引システムとの連携サービスを提供。顧客独自システムやアルゴリズムトレードなどにも連携できるよう、注文系API、情報系APIも提供するとしている。