台湾のNAS(Network Attached Storage)メーカーであるQNAP Systemsのイベント「QNAP FORUM IN AKIBA ホームネットワークの未来を見に行こう」が12月12日(土)、カフェソラーレ・リナックスカフェ秋葉原店にて開催された。QNAPの単独イベントは初めてだという。

カフェソラーレ・リナックスカフェ秋葉原店

会場には同社のNAS製品がずらりと展示

このイベントは、QNAPの国内代理店であるユニティが開催したもの。毎週のようにイベントが行われる秋葉原においても、NASをテーマにしたものはちょっと珍しいが、昨今、扱うデータ量の増加や、HDDの大容量化/低価格化などがあり、NASは成長が期待できる分野の1つである。

NASは、ストレージをネットワークに直接接続したもの。ファイルサーバーの専用機であり、ネットワーク上の各PCからデータを参照できる。ファイルサーバーはPCでも構築できるが、NASの場合は最初から必要な機能が内蔵されているため、導入が簡単で専門的な知識も不要というメリットがある。

これはラックマウント型の「TS-809U-RP」

4ベイの「TS-439 Pro」。CPUにAtomを採用している

こちらは家庭向けモデルの「TS-210」

ネットワーク・メディアプレイヤー「NMP-1000」

とはいえ、「ウチにNASなんてまだ早い」と思っているPCユーザーも多いだろう。そんな人のために、イベントではユニティ技術部の野崎太郎氏による技術セミナーが開催されており、NAS製品を導入するメリットが紹介されていた。

データがPCごとに分散されていると、どこにあるか分かりにくいのが問題点。HDDの故障によるデータ消失の不安もある

NASにすればデータの集約管理が可能に。同時アクセスのパフォーマンス低下も小さいので、企業の部門サーバーにも使える

他社製品との性能の比較。アクセス数(横軸)が増えても、性能が低下しにくい

2ベイ以上のモデルにはRAID機能が搭載。ホットスワップにも対応している

省電力性、静音性の高さも専用機のメリットと言える

管理画面は簡単で、専門的な知識がなくても大丈夫

気になるのはデータ転送の性能だが、「QNAPは上位から下位まで全モデルで速度を重視した設計になっている」と野崎氏。スループット、レスポンスのベンチマーク結果を紹介し、「ほとんど内蔵ディスクと同じような数値が出ている」とアピールした。ちなみに、同社ではTS-809とTS-639を社内で導入して使っているそうだ。

ユニティ技術部の野崎太郎氏。セミナーはこの日2回(14時からと16時から)行われていた

セミナー後にはじゃんけん大会が行われ、勝者にはQNAPのJenny WangさんよりNAS製品が手渡された