GXRのボディに、単焦点レンズ付きのカメラユニット「GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」を付けた状態は、レンズ部が大きく突き出て、上から見るとL字型の形状になる。コンパクトデジカメとしては少々大きめだが、APS-Cサイズのセンサーを搭載したカメラとしては小さくて軽い。

外装はマグネシウム合金製。質感と剛性感の高さを感じるが、このユニットの組み合わせでは、ボディ側がやや華奢な印象も受ける。レンズ部がひときわ目立ち、アンバランスな感じなのだ。ただ、このアンバランスなスタイルは、GR LENSの画質へのこだわりと、個性的なカメラシステムの性格を体現しているようにも思え、個人的にはむしろ物欲をそそられる。撮影時は、左手でレンズ部を包み込みように構えるとホールドバランスが安定する。

シボ塗装を施したマグネシウム合金外装。グリップやフォーカスリングにはラバー素材を使用

接合部はステンレス製。誤装着を防ぎ、確実にロックするための金属の爪やレールを配置する

ユニットの着脱は、ボディ前面のレバー操作で行う。レバーを内側に倒すとロックが外れ、金属製のレールの上を滑らせるようにしてユニットを切り離す。両者をつなぐ端子は68ピンの汎用コネクターとなり、持ち運び時はそれぞれのコネクター部分を付属のカバーで覆う。ユニットを装着する際は、切り離しとは逆方向にレールの上を滑らせ、カチッとロック音が鳴ると合体が完了する。

内側に植毛を施したフードを引き出した状態。フィルター径は40.5mmで、レンズキャップが付属

天面のホットシューには外部ストロボのほか、オプションの液晶ビューファインダーを装着できる

一眼レフ機のレンズ交換と比べた場合、回転操作とスライド操作という違いはあるが、着脱の手順とかかる時間は似ている。着脱は必ず電源をOFFにして行う必要があるが、その点さえ気を付ければ、スムーズで素早いユニット交換が可能だ。コネクター部の耐久性については、同社によると1万回以上の耐久テストをクリアしているとのこと。

ビューファインダー「VF-2」は0.37型92万ドットの液晶パネルを搭載。上に90度チルトできる

電源はリチウムイオン充電池。記録メディアは約86MBの内蔵メモリーとSD/SDHCメモリーカードに対応

いったんユニットを取り付けてしまえば、あとは一般的なコンパクトデジカメと同じように扱える。特に、3倍ズーム付きのユニットを装着した状態は、同社の従来モデル「GX200」に近い操作感になる。また、単焦点レンズ付きのユニットの場合は、コンパクトデジカメに近いボディサイズと操作性でありながら、一眼レベルの画質や表現力を得られるカメラとなる。…つづきを読む