女優の黒木メイサが9日、都内で行われた主演舞台『飛龍伝 2010ラストプリンセス』の製作発表会見に出席した。
つかこうへい作・演出の同舞台は、1973年に『初級革命講座 飛龍伝』として公演されて以降、何度も再演されてきた作品。1970年代の学生運動が盛んな時代を舞台に、全共闘の委員長・神林美智子(黒木メイサ)が、敵対する機動隊の隊長・山崎一平(徳重聡)との立場を越えた禁断の恋を描く。黒木がつかの作品に出演するのは『熱海殺人事件 平壌から来た刑事』以来6年ぶりとなる。
黒木は「今までにないプレッシャーはありますが、今この作品をやれることがうれしいですね。人間が内側に抱えているものや寂しさを身体と心を使って表現していきたい」と意気込んだ。2回目の舞台出演となる徳重も「一つの修行だと思って頑張りたい。黒木さんは凜としたイメージがありますが、舞台では可愛らしい黒木さんも見られるんじゃないでしょうか。僕自身も楽しみにしています」と気合十分。
激しい稽古で有名のつか作品だが、黒木は「つかさんの芝居は、稽古もその内容も人と人がぶつかりあうんです。正直、体力的・精神的に疲れますね。でもだんだん気持ちよくなってくる。皆さんがつかさんとどう戦うか楽しみです」と笑顔を見せた。
初舞台となる大江。舞台は禁断の恋が描かれることから恋に関する質問が飛ぶと「恋をしたことはございません。演歌が彼女でございます」と話し、会場の笑いを誘い、黒木も「掴みきれない魅力がありますね(笑)」と苦笑い |
また、同舞台には演歌歌手でバラエティー番組『さんまのスーパーからくりTV』(TBS系)に出演し話題の大江裕が特別参加。「若輩者ではございますが、よろしくお願いいたします。黒木先輩にたくさん教えていただきたいです」と丁寧に挨拶し、その独特の口調で出演者たちからは笑いが漏れた。「稽古は激しいものになると思います。全力でぶつかっていくのでよろしくお願いします」と黒木が先輩としてメッセージを送ると、「よろしくお願いいたします」と何度もお辞儀をしていた。
『飛龍伝 2010ラストプリンセス』は、新橋演舞場(2010年2月3日~21日 東京)ほか5都市で公演される。詳細は公式サイトを参照。