韓国Samsung Electoronicsは8日(英国時間)、スマートフォンプラットフォーム「bada」を正式に発表した。英ロンドンで開催したイベントで、パートナー企業に向けてソフトウェア開発キット(SDK)を披露し、今後のプラットフォーム計画を明らかにした。

Samsungは"スマートフォン・フォア・エブリワン"として、ミッドレンジ層に力を入れていく戦略で、badaはその要となる。badaは、Samsungがこれまで自社携帯電話で利用してきたインタフェース「TouchWiz」を採用しており、豊富な機能によりユーザーのエクスペリエンスを強化するとしている。なおbadaは、韓国語で"海"を意味するという。

また今回発表したSDKは、モーション、近接、気象などさまざまなセンサー、Webコントロール、振動制御、顔認識などの機能を提供。バックグラウンド処理も可能となるようだ。

同時に、エコシステムの確立として、アプリケーションストアをはじめ、開発者を支援するサービスも追加していくという。すでにbada.comとしてサイトを立ち上げており、開発者向けの情報などを公開している。badaのSDKはまもなく公開予定だ。

Samsungは2009年1月~10月までで4000万台のタッチ対応携帯電話を出荷するなど、首位のNokia(フィンランド)が苦戦する中、順調に戦略を進めている。badaが加わることで、米Apple、米Google、Nokiaらが展開するスマートフォンプラットフォームの戦いが激化するか、注目される。