Symbian Foundationにとって、OSと同様に重要なのがその上で動くアプリケーションだ。ここでは、Symbian Foundationは「Symbian Horizon」としてSymbianアプリをストックし、提携先のアプリケーションストア運営者にライブラリを提供するBtoBモデルをとる。開発者にとっては、ワンストップでさまざまなストアにリーチできることになる。さらには、Foundationが翻訳やプロモーションなどの支援も行うので、開発以外の作業が軽減される。
Horizonはこの日、正式にローンチとなった。開発者は無料で自分のアプリケーションを提出できる。現在、Symbianの認定制度「Symbian Signed」の取得が必要だが、今後はプロセスをさらに簡素化、自動化し、アプリケーション分野を活性化する狙いだ。
アプリケーションストア側では、Nokiaの「Ovi Store」、AT&Tの「MEdia Mall」、Samsungの「Samsung Applications Store」、China Mobileの「Mobile Market」、Sony Ericssonの「PlayNow arena」の5つが参加している。「オペレータ、メーカーがアプリケーションストアを提供しているが、Horizonならサードパーティがアプリケーションストアを展開することも可能」とWilliams氏。オペレータやメーカーが運営するアプリケーションの場合、Appleの「AppStore」での「Google Voice」問題のように、自社の利害によりアプリの種類が制約される可能性があるが、サードパーティは自由に運営できる。「ここでのイノベーションに期待したい」とWilliams氏。
会場では、Nokia、Samsung、Sony Ericssonの3社がSymbianを搭載した最新の携帯電話を展示していた。
端末メーカーとして最も大きなスペースを構えていたNokiaは、フラッグシップ端末「Nokia N97」と「Nokia N97 mini」、それに音楽携帯電話の「Nokia X6」を展示していた。
Samsungは、約4カ月前に主要市場で発売を開始したタッチ端末「SAMSUNG I8910HD」を展示していた。
Sony Ericssonは12.1Mピクセルカメラを搭載した「Satio」を展示していた。Sony Ericssonは今年2月、「Idou」コンセプトを発表しており、Satioは同コンセプトの下で提供される初の機種となる。Satioのほか、「Aino」「Yari」がIdou端末となる。Ainoはスタッフの私用電話を非公式に見せてもらった。