賞金1,000万円をかけた漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2009』大阪準決勝大会が5日、なんばグランド花月で開催された。
今年で9回目を迎える『M-1グランプリ』には過去最多の4,629組がエントリー。回を追うごとに参戦者数を増す熾烈な予選を勝ち抜き、準決勝に駒を進めたセミファイナリストは68組。大阪準決勝には、昨年のファイナリストである笑い飯、ダイアン、モンスターエンジンをはじめ、決勝常連の千鳥、アマチュア組の志ん茶、いけばな教室、異色コンビのなりきりショージら29組が出場し、超満員の会場を熱くするハイレベルな戦いを繰り広げた。以下、主なコンビをレポートする。
なりきんショージ(村上ショージ・金成公信)
ベテラン芸人・村上ショージがハローバイバイ金成とタッグを組んだ話題のコンビの登場に、客席から大きなざわめきが。金成が歴史上の人物や電化製品のモノマネをムチャ振りし、ショージの天才的なボケを引き出して爆笑を誘っていた。
ギャロップ(林・毛利)
今年はNHK上方漫才コンテストで最優秀賞を受賞した、関西若手きっての実力派。準決勝の舞台では、毛利扮する幽霊に絡まれたタクシー運転手を林が熱演。トボけたキャラでおかしなリアクションを連発し、客席を沸かせていた。
志ん茶(福島暢啓・児玉貢昭)
2007年にも準決勝進出を果たしているアマチュアコンビ。児玉が金をおろそうとATMに駆け込むと、応対に出たのがまさかの"草刈正雄"というネタを披露。その微妙なチョイスもさることながら、草刈になりきる福島の怪演はインパクト大。
銀シャリ(鰻・橋本)
大阪・baseよしもとを拠点に活躍する、人気・実力ともに伸び盛りの正統派しゃべくり漫才のホープ。十二支を"ドレミの歌"に乗せて歌う鰻のボケに、橋本がヒネリを効かせたシャープなツッコミをたたみ掛けて笑いをかっさらった。
モンスターエンジン(西森・大林)
今年は『キングオブコント』でもファイナリストとなったモンスターエンジン。2度目のM-1決勝進出をかけたステージでは、夫婦の会話ネタを披露。西森がケンカ腰で毒を吐きまくる"鬼嫁"となり、彼ららしい爆発力のある漫才を見せた。
ダイアン(西澤・津田)
一昨年、昨年と2年続けてファイナリストに名を連ねているダイアン。この日は、ネコについて語り始めた西澤が、話をあらぬ方向へとずらしまくり、津田を翻弄する漫才で勝負。お得意の"微妙に噛み合わない会話"ネタの真骨頂を見せた。
千鳥(大悟・ノブ)
過去4回決勝進出を果たしながら、昨年は準決勝で惜しくも敗退した千鳥。リベンジをかけた今年は、通販の電話オペレーターに扮した大悟が、客のノブを弄ぶネタを披露。彼らの持ち味であるネットリと絡みつく? 笑いの世界に客席を巻き込んだ。
笑い飯(西田・哲夫)
7年連続決勝出場の"ミスターM-1"こと笑い飯。今や若手にフォロワーも多い"Wボケ"スタイルは今年もパワーアップ。鳥と人間が合体した"鳥人"になりきるという超シュールな設定で自由自在なボケを競い合い、圧倒的な力を見せつけた。
なお、残るセミファイナリスト51組は6日、よみうりホールで開催される東京準決勝大会に出場。20日18:30からテレビ朝日系で生放送される『M-1グランプリ2009』決勝進出コンビ8組は、7日に行われる記者会見で発表される。