総務省統計局は27日、2人以上世帯の家計調査報告(10月分速報)を発表した。1世帯あたりの消費支出は28万7,789円で、価格変動の影響をのぞいた実質で前年同月比1.6%の増加となった。増加は3カ月連続。前月比(季節調整値)は0.7%増だった。
エコポイント制度やエコカー減税などの景気対策により、薄型テレビ、大型冷蔵庫、自動車などの購入が増えていることが主な理由。また、新型インフルエンザの流行が影響し保健医療サービスや医薬品などを含む「保健医療」(1万3,484円)が前年同月比から11.4%の増加となっている。特にマスクを含む「保健用消耗品」は同41.4%増と大きく伸びている。一方、減少が大きかった項目は「教育」(1万6,318円)の同4.6%減、「住居」(1万7,472円)の同2.8%減など。「被服及び履物」(1万2,287円)は同2.3%減で、11カ月連続の実質減少となっている。
一方、サラリーマン世帯の実収入は45万9,704円で前年同月比実質1.8%減。3カ月連続の減少となる。世帯主収入が35万5,208円で同0.5%減(2カ月ぶりの実質減少)、配偶者収入が4万8,545円で同1.9%増(3カ月連続の実質増加)となっている。
総務省統計局の担当者は「一進一退しながらも全体的には(消費は)回復しつつある姿がうかがえる」としている。