総務省が27日発表した10月の全国消費者物価指数によると、変動の激しい生鮮食品を除く総合指数(2005年=100)は100.1で、前年同月比で2.2%の下落となった。前年同月を下回るのは8カ月連続となるが下落幅の縮小は9月(マイナス2.3%)に続き2カ月連続となる。前月比は0.1の下落。食料品を含む総合指数は100.0で、前月比マイナス0.4%、前年同月比でマイナス2.5%だった。
下落に大きく寄与しているのが石油製品を含む「エネルギー」だが、その下落幅は縮小傾向にあり、10月は前年同月比マイナス14.1%と9月のマイナス16.3%から縮小。ガソリンは同マイナス19.4%、灯油が同マイナス37.1%だった。外国パック旅行も燃油サーチャージが昨年同時期に比べ大きく値下がりしていることなどから22.8%も下落している。ほかでは、ノート型パソコンのマイナス52.4%、デスクトップ型パソコンのマイナス35.2%、薄型テレビのマイナス33.0%などの下落が目立った。
前月比で下落が大きかったのは、外国パック旅行のマイナス13.7%。白菜(マイナス35.9%)や大根(マイナス33.2%)などを含む生鮮野菜もマイナス11.5%と大きく下がっている。
原油価格の変動の影響が大きいエネルギー関連と食料を除く指数は98.6。前年同月比ではマイナス1.1%で、これは2001年の3月と5月に並び過去最大の下落幅となる。同省統計局の担当者は「前年比をみると10大品目のうち教育以外の9項目でマイナスとなっており、10月は幅広い品目で物価が下がったといえる」と話している。