日産自動車は、同社のフラッグシップとなる高級セダンとして新型「フーガ」の発売を開始した。希望小売価格は399万円から550万2000円。また、今回の発売に併せ、旧型フーガ(Y50型)の認定中古車制度を実施する。
新型フーガは、「目を心を惹きつける躍動感に満ちたデザイン」「広く華やかに心地よく仕立てられたインテリア」「安心と快適に支えられた一体感のある爽快な走り」を特長としている。
ボディデザインは、ロングフードで後輪に重心のかかったFR(後輪駆動)車ならではの普遍的なプロポーションとし、低いノーズや張り出したフェンダーと大径タイヤにより、しっかりと地面を捉えた安定感のあるものとした。グリルは低い位置に配し、"筆の勢い"を感じさせる形状のヘッドランプを組み合わせた。また、スポーツグレードである370GT TypeSには、専用フロントバンパーと20インチアルミホイールを採用している。
インテリアは、人が感じる触り心地のメカニズムを解析し、従来の自動車素材を超える触り心地を実現。手の込んだ曲線形状のメッキと木目によるドアトリムを採用した。アナログ時計、パワーウインドウスイッチ、マップランプ、インパネスイッチには統一感と高級感を持たせたデザインとした。また、一部モデルには職人が純銀粉を手で刷り込む特殊加工で、木目を華やかに際立たせた銀粉本木目フィニッシャーを採用。
不快なこもり音に対して、逆位相の制御音をドアスピーカーから出力し、こもり音を低減する「アクティブ・ノイズ・コントロール」を搭載する。また、汚い臭い空気をシャットアウトし、クリーンな空気や、アロマ、ゆらぎ風による気持ち良い森のような空間を演出する空調システム「フォレストエアコン」を装備(一部モデルを除く)。
搭載されるエンジンはいずれもV型6気筒で、3.7L(リッター)と2.5Lが用意される。トランスミッションはマニュアルモード付7速オートマチック。必要以上にアクセルペダルを踏みすぎるとペダルの反力を強め、燃費向上のアシストを行なう「ECOペダル」を搭載する。また、2.5L車はエコカー減税に適合。
安全性の面では、先行車との距離や相対速度に応じてアクセルペダルとブレーキを制御する「インテリジェントペダル(ディスタンスコントロールアシスト)」、見通しの悪い交差点でドライバーに危険を知らせる「安全運転支援システム」、車両が車線から逸脱しそうになると注意を促す「LDP(車線逸脱防止支援システム) / LDW(車線逸脱警報)」、車両の挙動を安定させる「VDC(ビークルダイナミクスコントロール)」などを装備する(一部モデルを除く)。
フーガの「認定中古車制度」は、良質で高い付加価値の中古車を提供し、安心して購入できることを目的としている。事故修復歴(査定協会基準)がない車両、外観傷や故障部位については補修・修復済み、走行距離6万km未満などを条件に、認定証を購入販売会社から発行する。また、エンジンリフレッシュ、エアコン洗浄なども行われる。対象はY50型フーガの全年式。