日立アプライアンスは19日、「ビッグ&スリム60」シリーズの冷凍冷蔵庫「R-S47ZM」「R-SF42ZM」「R-S42ZM」の3機種を発表した。発売日は、R-S47ZMが11月下旬、残りの2機種は11月中旬を予定しており、この週末ぐらいには店頭に並ぶとのことだ。価格はいずれもオープンで、市場価格は、R-S47ZMが23万円前後、R-SF42ZMが22万円前後、R-S42ZMが21万円前後と予想される。

フロストリサイクル冷却の採用で、省エネ性能がアップした「ビッグ&スリム60」シリーズの新モデル「R-S47ZM」

ビッグ&スリム60は、同社の冷凍冷蔵庫としては、真空チルドSシリーズの下のクラスとなるスタンダードな大型冷凍冷蔵庫。本体の幅が60cmに押さえられており、狭いキッチンでも設置しやすいという特徴を持つ。今回発表された3モデルは、「R-S47YM/SF42YM/S42YM」の後継機。R-S47ZMが定格庫内容量465Lで、他の2モデルが415L。また、R-SF42ZMのみがフレンチドア(6ドア)タイプで、他の2モデルは片開きドア(5ドア)を採用している。

新モデルの最大の特徴となっているのが、フロストリサイクル冷却の採用。フロストリサイクル冷却は、上級グレードの真空チルドSシリーズの2009年モデルにも採用されている技術で、冷却器に付着した霜に風を当てることで発生させた冷気で、冷蔵室と野菜室を冷やすというもの。通常の冷却とは異なり、コンプレッサーを動作させないため、その分だけ省エネになる。

また、従来は、冷却器に付着した霜はヒーターによって溶かしていたのだが、フロストリサイクル冷却を行うことにより、その一部が溶けるため、ヒーターに使われる電力も削減できる。なお、庫外温度が30°Cの状態で、ドアの開放がない場合には10~15%の時間フロストリサイクル運転が行われるという。また、フロストリサイクル冷却以外にも、センサーによるコンプレッサーの回転制御技術の向上などによる省エネ化も進んでおり、例えば年間消費電力量は、昨年モデルのR-S47YMでは360kWh/年だったものが、R-S47ZMでは300kWh/年に減少している。