俳優の阿部サダヲ、瑛太、竹内結子らが、14日、東京・六本木で、映画『なくもんか』の初日舞台挨拶に出席した。

宮藤官九郎脚本、水田伸生監督、阿部サダヲ主演という組み合わせは『舞妓Haaaan!!』以来。東京下町の商店街にある惣菜屋「デリカの山ちゃん」の二代目店主・下井草祐太(阿部)と、彼の生き別れた弟で、人気お笑いコンビ「金城ブラザーズ」のボケ担当・下井草祐介(瑛太)、「山ちゃん」初代店主の一人娘で祐太と結婚する山岸徹子(竹内)を中心に、ハチャメチャでありながらリアルで心にしみるストーリーが展開される。阿部は「今日はハムカツ色のスーツを着て参りました。シャツがハムで、ネクタイと足元がソースとなっております(笑)」と挨拶し、観客を笑わせた。

また、ストレス発散法について聞かれると、「しいて言うなら、最近始めた波乗りかな」と阿部が冗談を言い、他の登壇者たちから「やってないでしょ!」、「日焼けしてないし!」と総ツッコミが。また、竹内が「タオルを何回も折って口にあて、思いきり大きい声を出すとか……」と答えると、出演者のみならず観客も驚いた様子。「夜中に大声を出すと迷惑になるじゃないですか。だからタオル越しに叫んで、あとはスッキリといった感じで(笑)。でも最近は、それをやることはほとんどないですね」と苦笑いしつつ説明していた。

映画にちなみ、MCから「もし商店街にお店を出すとしたら?」という質問に「僕は間違いなくハムカツ屋です。せっかくここまでやったんで、ハムカツオンリーでいきたいと思います」と阿部(左)は即答。瑛太は「文房具屋さんですね」

舞台挨拶の最後には、巨大なハムカツの形をした看板に、阿部が自ら「なくもんか 大ヒット!」の文字を入れた。その様子を見ながら、水田監督が宮藤に「今度はペンキ屋(の映画)でどうですか?」と提案する一幕も。描き終えた後、阿部は「必死に描いてしまいました。大丈夫でしたか?」と心配そうだったが、なかなかの出来ばえに観客から拍手が。その後、出演者たちが看板にサインを入れ、これをバックにフォトセッションが行われた。

特製ソースを使って看板に文字を入れる阿部。だが勢い余ってソースが飛び散り、竹内ら出演者が思わずよける場面もあった

『なくもんか』は、全国東宝系にて公開中