台湾VIA Technologiesは3日(現地時間)、従来のIsaiahアーキテクチャをベースに能力を向上させた新CPU「Nano 3000」シリーズを発表した。動作クロックは1.0GHz~2.0GHzで、電力効率をさらに向上させた。OEM向けのサンプル出荷はすでに開始されており、2010年第1四半期より量産が開始される見込み。

「Nano 3000」シリーズ。外見は従来のNanoと同じに見える

Nanoプロセッサは、65nmプロセスで製造される同社の最新世代CPU。スーパースカラ型の64ビット対応CPUで、セキュリティ機能「PadLock」などの独自機能も実装されている。

新しいNano 3000シリーズでは、新機能としてマルチメディア命令セット「SSE4」と仮想化技術を搭載。電力効率も向上しており、これまでのNanoに比べ、20%低い消費電力で20%高い性能を実現したという。パッケージは「NanoBGA2」と変更はなく、従来のNano 1000/2000、C7とのピン互換性もある。

PCMarkのスコア比較

3DMarkのスコア比較

Nano 3000シリーズのラインナップとして、Lシリーズ2モデル、Uシリーズ4モデルの計6モデルが発表されている。以下に一覧を載せるが、Uシリーズの製品名に注目して欲しい。数字の大きさが動作クロックの順番通りになっていないことに気付いただろうか。

■製品ラインナップ
製品名 周波数 FSB 待機電力
L3100 2.0GHz 800MHz 500mW
L3050 1.8GHz 800MHz 500mW
U3200 1.4GHz 800MHz 100mW
U3100 1.3+GHz 800MHz 100mW
U3300 1.2GHz 800MHz 100mW
U3500 1.0GHz 800MHz 100mW

これは、消費電力の大きさも考慮したもので、概ね、ワット当たりの性能が高い方が大きなモデルナンバーとなる。同社は従来のNanoでも、同様のネーミングルールを採用していた。