あわせる料理を選ばないブリュット、後口スッキリなエクストラ ドライ

数々のハイクオリティーなワインをヨーロッパ各地から輸入・販売しているフィラディスがこのほど、イタリアから新しいワインをリリースした。

1つはイタリアの代表的スパークリングワイン、ヴェネト州で産出されるプロセッコ。プロセッコとはブドウの品種名だが、この地で採れるプロセッコのほとんどがスパークリングワインとなる。今回フィラディスが輸入したジャヴィ社のプロセッコはブリュット(辛口・2,800円)とエクストラ ドライ(中辛口・2,800円)の2種類。

ジャヴィ社のブリュット(辛口・2,800円)

エクストラ ドライ(中辛口・2,800円)

スパークリングワインはシャンパーニュも含め、ほとんどの場合ドサージュ(補糖)をする。糖を加えていながらそれをほとんど感じさせないのが、辛口スパークリングワイン醸造テクニックの手腕の1つといっても過言ではない。なぜなら、この甘さ加減で料理とのマリアージュが決まってしまうのだ。

ジャヴィ社のプロセッコ、ブリュットはその手腕が見事に発揮されている。キリリと引き締まったボディと繊細な泡は、どんな料理にもピッタリとくる。グレープフルーツや熟したリンゴのニュアンスがあって爽快感にあふれたワイン。「エクストラ ドライ」は、ブリュットの爽やかさに少しトロピカルフルーツの要素が加わり、より優しい飲み口に仕上がっている。「エクストラ ドライといっても、実際にはドルチェ(甘口)じゃないの? 」と首を傾げたくなるようなプロセッコも数多く存在する中、これはほとんど残糖を感じず、後口すっきりなのでよく冷やしてアペリティフや生ハムメロンなどの前菜と合わせてみたい。

注目度の高いワイナリー・ヴィノジア

もう1つは、カンパーニャ州にあるヴィノジアの社ワイン。ナポリにあるカンパーニャ州では、古くからファランギーナやアリアニコといった多くの地ブドウが栽培されていた。そしてそれらのブドウはワインへと姿を変えていたが、そのクオリティーは必ずしも高いものばかりではなく、地元消費されるケースが多かった。

ところが、1980年代半ばに設立された「フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ」という新進気鋭のワイナリーが、その地元品種のブドウから信じられないクオリティーのワインを造りだした。その噂は瞬く間に広がり、カンパーニャ州のシンデレラワインとなった。そんなサン・グレゴリオの設立メンバーであるエルコリーノ兄弟が2003年、満を持して独立、「ヴィノジア」を立ち上げる。

ヴィノジア「2008アリアニコ」(2,600円)

サン・グレゴリオでの革新的な経験をいかし、土着ブドウの個性を最大限に引き出しながらも、エレガントでミネラルに富んだワイン造りを目指している。ラインナップに関しては、次の通り。白は2008マルヴァジア(2,300円)、2008ファランギーナ(2,500)、2008フィアーノ・ディ・アヴェリーノ(3,000円)、2008グレコ・ディ・トゥーフォ(3,000)、赤は2008ネグロアマーロ(2,400円)、2008プリミティーヴォ(2,600円)、2008アリアニコ(2,600円)、2004タウラージ(4,000円)、2002タウラージ・リゼルヴァ・ラヤマグラ(5,300円)。