11月28日(土)よりの公開を控える映画『東のエデン 劇場版I The King of Eden』。そのアフレコ収録後に、神山健治監督と滝沢朗役の木村良平、森美咲役の早見沙織が語った本作の見どころを紹介しよう。
神山監督&メインキャストが語る『東のエデン 劇場版I The King of Eden』
11月28日(土)より劇場公開となる『東のエデン 劇場版I The King of Eden』。そのアフレコ収録が10月25日(日)に行われた。小説版『東のエデン』の執筆や劇場版2本の脚本執筆、『東のエデン 総集編 Air Communication』の制作など、ほぼ『東のエデン』漬けだった神山監督は、劇場版PART1のアフレコ収録を終えて、「ほっとしたという感じです。もう一回、みんなで集まれるところまでたどり着いたな、と。第一声を聞いたときには、とにかくほっとしました。2人の声を想いながら脚本を書いていたが、イメージ以上に"滝沢""咲"になっていて、うれしかった」と感想を語った。
テレビ版以来のアフレコ収録となる滝沢朗役の木村良平は、すぐに滝沢に戻れたか聞かれ、「アフレコ収録は久々だったけど、ラジオもやっていたし、舞台あいさつなんかもやっていたので、なんだかんだで"滝沢"を演じることが多かったんです。だから、すぐに滝沢に戻れました、というより、忘れる暇もなかったですね」と答えるなど、アフレコにもスムーズに挑めたようだ。森美咲役の早見沙織は、現在公開中の総集編でもアフレコ収録に参加しており、木村と同様、役に戻ることはスムーズだったとのこと。ただ「世界観とか、細かい物語の流れを思い出すために、いままでアニメでやってきたことなど、見直したりはしました」としっかり準備をしたうえでアフレコに臨んだことも明かした。
劇場版の物語はテレビアニメから約半年後の物語。アフレコの前に監督は「特に"半年後"を意識した指示はしてないのですが、一つだけ、深刻にならないように、ということだけは、(音響監督の)若林さんにお願いしました。映画のストーリー上、深刻になりがちな部分もあるけれど、やっぱり楽しいお話だし、普通の女の子と男の子のお話でもあるので、そこは気をつけてもらいました」と、劇場版も楽しい作品であることを語った。
劇場版の滝沢はまた記憶をなくしており、咲のこともわからない。「テレビ版では"何も記憶がない"ということで、何も情報がないまま演じる助けになったのですが、今回は"感覚的には咲を覚えている"というところがあったので、そこは意識して演じました」(木村)とテレビ版で記憶をなくしていた滝沢とは少し違う演技をしたようだ。また、滝沢を捜しに一人ニューヨークへ旅立つ咲はテレビ版から少し強くなっており、成長している。「咲ちゃんの中には、滝沢くんに対する強い思いがあって、それが彼女を動かしていると思ったので、とにかく"滝沢君、滝沢君…"と常に思いながら演技しました」(早見)と咲の心情に注目して演技したとのことだ。
最後に神山監督、木村良平、早見沙織が語った、『東のエデン 劇場版I The King of Eden』の見どころを紹介しておこう。
神山健治監督「まんべんなく、どのキャラクターも出番がたくさんあり、活躍しますが、やはり魅力的だけれど、記憶がなく、謎に包まれた男の子の"滝沢"とはいったい何者で、どういう動機でああいった行動を起こしていたのかといったようなことが、この作品の一番の"胆"で、また劇場版2本を通して見えてくることでもあり、最大の見どころだと思います。あとはもう一人の主役、滝沢を想ってニューヨークへ一人旅立つ咲ちゃんの成長と、滝沢への想いももう一つの見どころだと思います。また新たに出てくるセレソンも見どころです。今まではシリアスなセレソンが多かったけど、新しいセレソンは最強におもしろい奴です」
木村良平「お待たせしました、という感じ。みなさんが知っている『東のエデン』だし、みなさんが期待している『東のエデン』になっていると思いますので楽しみにしていてください!」
早見沙織「とにかく見てください! という思い。魅力をあげればきりがなくて、テレビの『東のエデン』を観て下さっている方は、劇場でドキドキワクワクして、興奮が抑えられなくなるんじゃないか、と思います。1分1秒逃さずに観て頂ければと思います」
『東のエデン 劇場版I The King of Eden』は2009年11月28日(土)より、『東のエデン 劇場版II Paradise Lost』は2010年1月9日(土)より、テアトル新宿、テアトルダイヤ、ユナイテッド・シネマ豊洲ほかにて全国順次ロードショー。配給はアスミック・エ-ス。
(C)東のエデン製作委員会 イラスト:羽海野チカ |