第22回東京国際映画祭の特別招待作品『曲がれ!スプーン』(本広克行監督)の完成披露公開記者会見が、20日、東京・六本木ヒルズで行われ、主演の長澤まさみが登壇した。
『踊る大捜査線』シリーズで知られる本広監督が、'05年の『サマータイムマシン・ブルース』に続き、劇団「ヨーロッパ企画」の舞台を映画化した本作。長澤がシチュエーションコメディに初挑戦するほか、エスパー役に小劇場界の"ゴールデンキャスト"が揃ったことも話題に。「エスパー役の皆さんが本当に面白くて、私も大笑いしながら見ることができました。そして夢がたくさん詰まった作品になったと思います」と挨拶した長澤は、撮影を経て個性的な俳優たちにすっかり魅了された様子。「皆さん素敵なお兄様方で、待ち時間はいい具合に力が抜けているのに、本番になると一気に演技に入っていくんですよ。見ていて刺激になったし、私も負けないように頑張らなきゃ! と思いました」と語った。
その後、MCの笠井信輔アナ(フジテレビ)や記者からの質疑応答を経て、30分ほどで会見は終了。ここで突然、笠井アナから「いま、この会場でも超常現象が進行しています」。出演者はもちろん、会場を訪れた観客も首を傾げる中、「じつは、あの(ステージ後方の)スプーンが曲がっていたんです!」。半信半疑の出演者たちに、証拠として会見開始直後の映像が映し出されると、「おーっ!!」「まっすぐだ!」との声がいっせいに上がった。しかし30分かけて少しずつ曲がっていたと知った途端、「すごく地味ですよね(笑)」と本音が漏れる一幕も。
1回目のフォトセッションを終え、出演者がいったん退席すると、観客200人がいっせいに着替え始め、銀の全身タイツの「人間スプーン」に。このサプライズ演出を知らずに再登場した出演者たちは、観客たちの変貌を目の当たりにして大爆笑。長澤も「最初は全然気づかなかったけど(笑)、すごくびっくりしました。でもかわいらしいですね!」。観客に向けて挨拶するさいも、全身タイツの人間が200人も居並ぶ光景を前に、何度も噴き出しそうになっていた。
『曲がれ!スプーン』は、11月21日より全国東宝系でロードショー。