長澤まさみ

第22回東京国際映画祭の特別招待作品『曲がれ!スプーン』(本広克行監督)の完成披露公開記者会見が、20日、東京・六本木ヒルズで行われ、主演の長澤まさみが登壇した。

『踊る大捜査線』シリーズで知られる本広監督が、'05年の『サマータイムマシン・ブルース』に続き、劇団「ヨーロッパ企画」の舞台を映画化した本作。長澤がシチュエーションコメディに初挑戦するほか、エスパー役に小劇場界の"ゴールデンキャスト"が揃ったことも話題に。「エスパー役の皆さんが本当に面白くて、私も大笑いしながら見ることができました。そして夢がたくさん詰まった作品になったと思います」と挨拶した長澤は、撮影を経て個性的な俳優たちにすっかり魅了された様子。「皆さん素敵なお兄様方で、待ち時間はいい具合に力が抜けているのに、本番になると一気に演技に入っていくんですよ。見ていて刺激になったし、私も負けないように頑張らなきゃ! と思いました」と語った。

長澤は超常現象を信じて疑わず、取材先でエスパー軍団と遭遇する番組AD役

「テレポーテーション(瞬間移動)」の小山を演じた三宅弘城。劇団ナイロン100℃の中心メンバー

ヨーロッパ企画メンバーの諏訪雅は、「サイコキネシス(意思の力で動かせる)」の河岡役

諏訪と同じくヨーロッパ企画メンバーの中川晴樹。超能力の基礎「透視」の筧を演じた

「テレパシー(人の心が読める)」の椎名を演じたのは、劇団動物電気で活躍中の辻修

劇団コマツ企画の川島潤哉。「エレキネシス(意思で電子機器を操作できる)」の井手役

劇団ハイバイの主宰を務める岩井秀人。「細男」と呼ばれる謎のエスパー・神田を演じた

エスパーたちが集まるカフェのオーナーで、エスパー修行中の早乙女を演じた志賀廣太郎

原作者であり、ヨーロッパ企画の代表を務める上田誠。本作の脚本も彼が担当した

『踊る大捜査線』『SP 警視庁警備部警護課第四係』でも小劇場系の俳優を起用してきた本広監督

その後、MCの笠井信輔アナ(フジテレビ)や記者からの質疑応答を経て、30分ほどで会見は終了。ここで突然、笠井アナから「いま、この会場でも超常現象が進行しています」。出演者はもちろん、会場を訪れた観客も首を傾げる中、「じつは、あの(ステージ後方の)スプーンが曲がっていたんです!」。半信半疑の出演者たちに、証拠として会見開始直後の映像が映し出されると、「おーっ!!」「まっすぐだ!」との声がいっせいに上がった。しかし30分かけて少しずつ曲がっていたと知った途端、「すごく地味ですよね(笑)」と本音が漏れる一幕も。

1回目のフォトセッションを終え、出演者がいったん退席すると、観客200人がいっせいに着替え始め、銀の全身タイツの「人間スプーン」に。このサプライズ演出を知らずに再登場した出演者たちは、観客たちの変貌を目の当たりにして大爆笑。長澤も「最初は全然気づかなかったけど(笑)、すごくびっくりしました。でもかわいらしいですね!」。観客に向けて挨拶するさいも、全身タイツの人間が200人も居並ぶ光景を前に、何度も噴き出しそうになっていた。

ステージ後方のスプーンが曲がっていたことを知り、出演者たちも驚きを隠せず

曲がったスプーンを背景に、ステージ上で1回目のフォトセッションが行われる

出演者がいったん退席した後、200名の観客がいっせいに全身タイツを着始め…

数分後。観客のあまりの変貌ぶりに、長澤もこらえきれず大笑いしてしまう

2回目のフォトセッションでは、観客200人が体を傾け、スプーン曲げを表現。観客につられるかのように出演者たちも体を傾け、会場全体が異様な光景に

『曲がれ!スプーン』は、11月21日より全国東宝系でロードショー。