キヤノンは20日、プロ用デジタル一眼レフカメラ「EOS-1D Mark IV」を12月下旬に発売すると発表した。価格はオープンで、推定市場価格は57万円前後(ボディ単体)。
同製品は、新開発した約1,610万画素のCMOSセンサー(APS-Hサイズ)と、映像エンジン「DIGIC 4」を2個装備した「デュアルDIGIC 4」により、常用設定できるISO感度を100~12800まで拡大し、全域でノイズの少ない美しい画質を実現。さらに、感度拡張機能によってISO感度を50~102400まで設定することが可能。
また、F2.8対応のクロス測距センサーを39点に配置した、総測距点数45点の新開発AFセンサーを搭載し、被写体の捕捉率とピント合わせの精度を大幅に向上。新アルゴリズム「AIサーボAF II」の採用によって、AFの動体に対する安定性と応答性の両立も実現し、動きの速いスポーツ撮影などで威力を発揮するとのこと。最高約10コマ / 秒の高速連写や、約121枚の連続撮影(JPEG・ラージ / UDMAモード6対応CFカード使用時)も可能。
液晶モニターには、視認性が向上した約92万ドットの3.0型クリアビュー液晶IIを採用。液晶と保護カバーの間に「光学弾性体」を充填することで低反射を実現し、保護カバーの表面に反射防止コーティングと汚れ防止コーティングを実施。これらにより、明るい場所での視認性が向上している。また、ファインダーは約0.76倍の高倍率で、視野率は100%、アイポイントは約20mm。
撮影機能では、ISO感度をカメラが自動的に設定する「ISOオート機能」を搭載。同機能は、撮影意図に合わせて上限値と下限値を設定することも可能。被写体の明るさとコントラストを解析して暗い部分を自動的に補正する「オートライティングオプティマイザ」機能や、レンズの特性に応じて画像の周辺部の光量を自動的に補正する機能も装備する。
動画記録サイズは、フルHD(1920×1080)、HD(1280×720)、SD(640×480)の3種類を用意。フレームレートは、フルHDが30 / 25 / 24fps、HDとSDが60 / 50fpsでの記録に対応する。動画記録形式はMOV形式で、映像圧縮方式にMPEG-4 AVC可変ビットレート方式を採用。
主要外装カバー、本体、ミラーボックスに、軽量で高強度のマグネシウム合金を使用。そのほか、作動耐久約30万回を達成したシャッターユニットの採用、センサーダスト対策「EOS Integrated Cleaning System」への対応、操作部材と外装カバーの合わせ部に防塵・防滴処理を実施している。
本体サイズは156(W)mm×156.6(H)mm×79.9(D)mmで、重量は約1,180g(本体のみ)。撮影可能枚数は、常温(23度)で約1,500枚、低温(0度)で約1,200枚(ファインダー撮影時 / CIPA)。となっている。