バリスタ委員会は15日、東京・有明の「東京ビッグサイト」にてバリスタの国内大会「ジャパン バリスタ チャンピオンシップ 2009」(以下、JBC2009)決勝を開催した。

「バリスタ チャンピオンシップ」は、バリスタの技術を競う大会。今回の大会は、2010年6月にイギリス・ロンドンで開かれるバリスタの世界大会「ワールド バリスタ チャンピオンシップ 2010」(以下、WBC2010)の日本代表選考会も兼ねている。つまり、今大会優勝者1名のみにWBC2010への出場権が与えられるのだ。

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6名が決勝に進出。結果、「丸山珈琲 小諸店」(長野・小諸)の中原見英さんがチャンピオンとなった。JBCで女性バリスタが優勝となるのは、2007年大会の宮前みゆきさん以来2人目。

競技中の中原見英さん(長野・小諸「丸山珈琲 小諸店」)

「ジャパン バリスタ チャンピオンシップ 2009」決勝結果

順位 名前 店舗名
1位 中原見英 「丸山珈琲 小諸店」(長野・小諸)
2位 石谷貴之 「アニヴェルセル・カフェ」(東京・表参道)
3位 櫛浜健治 「ZOKA COFFEE」(本社: 東京・深川)トレーナー職
4位 栗田栄一 「BARISSIMO 有楽町イトシア店」(東京・有楽町)
5位 中摩麗 「ヴォアラ珈琲国分本店」(鹿児島・国分)
6位 村山春奈 「クラブハリエ 日牟禮カフェ」(滋賀・近江八幡)

表彰式後のフォトセッションにて。前列左から中摩麗、櫛浜健治、中原見英、石谷貴之、栗田栄一、村山春奈(敬称略)。後列は日本スペシャルティコーヒー協会・上島達司会長

中原さんは、14日に行われた準決勝では日本語でのプレゼンテーションをしていたが、決勝では英語でのプレゼンとなった。「外国人の審査員がいらっしゃるので、決勝前夜に急遽、英語でプレゼンしようと思いました」(中原さん)。WBCではもちろん英語でのプレゼンとなるため、結果としてよい経験になったといえる。

競技中は、使用しているコーヒー豆の産地、グアテマラについてコメント。グアテマラに実際に訪れた際、恵まれた環境とは決していえない状況にショックを受けたとのことで、「自らがバリスタとして産地の現状を伝え、少しでも産地の力になれれば」と考えたという。

中原さんは2008年開催のJBCでもファイナリストとなり、バリスタ歴1年半にもかかわらず、2位という好結果を収めている。今大会では、ルール改定や使用マシンの変更(※注)があり、表彰式でも「今大会は特に厳しい戦いとなりました。しかし、オーナーをはじめ周囲の方々のサポートがあり、このような結果を収めることができました。WBCに向けて努力していきたい」と語った。

※注
JBCでもWBCでも出場バリスタは全員、大会側から用意された同じメーカーのエスプレッソマシンを使用する。WBC認定マシンがこれまでのラ・マルゾッコ社製マシンからNuova Simonelli社の「アウレリア」へと変更になったことから、JBCでも同様に変更した。

中原さん考案のエスプレッソドリンクレシピ

【連載】自宅でおいしいコーヒーを楽しむために 第17回「有名バリスタの素敵レシピ - 女性考案の爽やかスイーツ風ドリンク」
2008年10月、バリスタ日本一を決める大会「ジャパン バリスタ チャンピオンシップ'08 - '09 兼 ワールド バリスタ チャンピオンシップ 2009 日本代表選考会」で準優勝に輝いた女性がいた。彼女はバリスタになってたったの1年半で、この成績を収めている。そんな快挙を成し遂げたのは、山梨・小淵沢にある「丸山珈琲 小淵沢店」で働く店長の中原見英さん。ここでは、中原さんから教えていただいたエスプレッソのアレンジレシピを紹介。カンタンなレシピながら、プロならではの工夫がなされた内容になっているので、ぜひつくってみてほしい(同企画取材時、中原さんは「丸山珈琲 小淵沢店」だったが、現在は「丸山珈琲 小諸店」)。