ハーマンインターナショナルは15日、JBLブランドのオーディオシステム「SAS100」を発表した。発売は11月を予定しており、価格はオープン。市場価格は14万円前後と予想される。
SAS100は、同社が昨年リリースしたMX100の上位機種となる、iPodDockを装備するオーディオシステム。開発は、システムエンジニアリングにCharles Sprinkle氏、インダストリアルデザインにDaniel Ashcraft氏という、JBLの60周年記念モデル「LS」シリーズなどでもおなじみのコンビ。iPodのサウンドをスピーカーで聴くためのシステムというだけでなく、JBLサウンドのエントリーモデルとしてのコストパフォーマンスの高さも追求している。
一体型だったMX100とは異なり、SAS100では、エレクトロニクス部とスピーカーシステム、iPodDockの「JBL Bridge 2」というセパレート構成を採用。エレクトロニクス部は、さらにCDチューナーとアンプとに分かれる。JBL Bridge 2は、ユニバーサルドックアダプターに対応しており、第4世代以降のiPod/iPod nano/iPod mini/iPod touchを接続可能だ(iPhoneには非対応)。CDプレーヤーは音楽CD、CD-EXTRA、MP3やWMAファイルを記録したCD-R/RWの再生に対応。チューナーは、FMのみで、30局のプリセットが可能だ。なお、セパレートタイプにしたのは、ノイズ/振動対策や、チャンネルセパレーションなどの点で有利になるためとのことだ。
スピーカーシステムは、平面振動板を使用した125mm径フラットダイヤフラムウーファーに、25mm径のMMDドームツイーターを加えた2Way構成。ツイーターは、ウェーブガイドと呼ばれるショートホーンに取り付けられている。ウェーブガイドは、JBLのライフスタイルスピーカー「TS」シリーズや、創立60周年記念モデルのカースピーカー「GTi」シリーズなどにも使用されている、高域の指向性と位相をコントロールする技術。フラットダイヤフラムウーファーも、ショートホーンに取り付けられており、これらの相乗効果で、SAS100のツイーター/ウーファー間の繋がりは、滑らかになっているとのことだ。
アンプは、MX100の総合60Wから、総合130Wにパワーアップ。駆動力の高いデジタルアンプで、スピーカーの能力を引き出すという。また、入力端子も充実しており、iPodDock(JBL Bridge2)のほかに、デジタル音声入力は、同軸×2/光×2(2系統)、アナログ音声入力も、ステレオミニジャック×1/RCAピン×2の3系統に加え、MMカートリッジに対応したPhono入力端子も装備する。また、マスストレージクラスに対応したデバイスを接続可能なUSBポートも2基搭載。出力端子は、ステレオミニジャックのヘッドホン端子×1にRCAピンのアナログ音声×1、同軸デジタル音声出力×1を装備する。スピーカー端子は、大型で、バナナプラグにも対応する(アンプ側スピーカー側共に)。
エレクトロニクス部、スピーカーシステム、iPodDockは、それぞれ単品でも販売される予定。すべて価格はオープンで、市場価格は、エレクトロニクス部が8万5,000円前後、スピーカーシステムが5万円前後、JBL Bridge 2が1万円前後と予想される。