今月6日に開幕、盛況のうちに幕を下ろしたCEATEC JAPAN 2009であるが、最新の技術やそれらを実際に導入した新製品なが数多く展示・発表された。ハードウェアに注目が集まりがちであるが、ソフトウェア関連もしっかりと展示・発表されていた。本稿では、それらを紹介する。
プレイステーション 3向けのセキュリティ対策ソフト
ウイルスバスターで有名なトレンドマイクロでは、プレイステーション 3向けのセキュリティ対策ソフトなどを展示していた。
ウェブセキュリティfor PS3では、トレンドマイクロの「Trend Micro Smart Protection Network(SPN)」を採用する。この技術は、レピュテーション技術をベースに、危険なWebサイトやE-mail、ファイルを事前に評価し、パターンファイルでは捉えきれない脅威に対しても保護が可能となるウイルスバスターでも搭載されているトレンドマイクロの最新のテクノロジで、PS3を守るのである。
またPS3用には、キッズセーフティfor PS3という、URLフィルタリング技術を利用した、子供への有害サイトをブロックする機能を持つセキュリティ対策ソフトも展示されていた。ゲーム機といえども、その機能はPCと変わらないものが少なくない。またオンラインゲームなどでは、IDやパスワードを狙うものも増えており、今後は必要なものといえよう。同社のブースでは、PS3用以外にも、
- Trend Micro USB Security
- Trend Micro Mobile Security
などが展示されていた(図2)。
USB Securityは、USBメモリの感染から防ぐものである。2008年からMAL_OTORUN
(オートラン)の猛威が続いており、その対策に特化したものだ。またMobile Securityは、ウイルスバスターのコーポレートエディションとの併用で、スマートフォンの集中管理が可能となる。スマートフォンは、新たな攻撃目標となりつつあり、今後の対策が求められるものの1つといえよう。
Windows 7も体験!
次世代コンピューティングパビリオン(図3)の一角には、Windows 7のタッチ&トライコーナーが開設された(図4)。PCメーカー各社から提供されたPCに、Windows 7がインストールされ、実際に触ってみることができる。
Windows 7の出荷まではわずかではあるが、やはり最新のWindows 7に触れることができることもあり、多くの来場者を集めていた。
今回、大手ソフトウェアベンダーの参加が少ないという印象もあったが、このコーナーでは、次期Windowsを体験できる貴重なスペースであった。
「エコ」が大きなテーマとなったCEATEC 2009
今回のCEATECでは、「エコ」が大きなテーマとなっていた。これは、世界的なテーマといっても過言ではない。各社のブースではさまざまは取り組みが紹介されていた。ここでは、グリーンITパビリオンの一部を紹介しよう。
ここでは、グリーンIT協議会のメンバーの事例やこれまでの取り組み事例などが紹介されていた。
ブースでは、ハンドブックなどの配布も行われており、具体的な取り組みなどを知ることができた。今後、この分野はさらに注目されていくだろう。
アンケートに答えるとDivX Proが無償で提供される!
DivX, inc.は、ビデオコーデックであるDivXを販売する米国の企業である。
そもそもDivXは、発表当時、2時間ほどの動画をCD-ROM1枚に収まる(つまり700MB程度)容量に圧縮することで人気を集めた。高圧縮率にもかかわらず、非常に画質もよく、多くの利用者がいる。当初は無料で公開されていたが、人気の高まりとともに、商業化される。しかし、現在でも基本機能の一部(DivX動画を再生するためのコーデックなど)は無償で公開されている。現在では、DVDプレーヤー、ポータブルメディアプレーヤー、携帯電話、さらにはゲーム機などでも、DivX動画の再生が可能となっている。ブースでは、それらの機器の展示もされていた。DivX動画を作成するには、有償のDivX Proが必要となるが、今回のCEATEC 2009では、アンケートに答えた来場者に無償で提供されていた。